事件の基本情報
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成30(ワ)7263 |
| 分類 | 行政 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 国家賠償法1条1項、憲法13条、憲法14条1項、憲法24条2項、憲法26条、憲法98条2項 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点 ⑴ 別居親の面会交流を実質的に保障する立法をしなかったという立法不作為 の違法性(争点1) (原告らの主張) ア 別居親の面会交流権は,下記のとおり,憲法上保障された権利である。 憲法26条 最高裁昭和51年5月21日大法廷・刑集30巻5号615頁(以下「旭 川学テ事件最高裁判決」という。)は,憲法26条は,子の学習権を充足す るためのものとして,親の教育の権利及び義務を認めている旨判示してい るところ,親の監護権は,教育権及び義務の前提をなすものであるから, 憲法26条は親の監護権をも保障していると解される。そして,憲法上保 障されている親の監護権は,同居や親権の有無により区別されることのな い普遍的な権利であるから,親権のない別居親の監護権も憲法上保障され ているといえる。そして,監護権の発露として想定される様々な場面にお いて,親子が実際に会うことが予定され,そのことが監護権の中核をなし ていることからすると,別居親の面会交流権は,親としての監護権の一態 様として憲法26条より保障された権利であるといえる。 児童の権利に関する条約及び憲法98条2項 児童の権利に関する条約3条,9条1項及び3項等の規定からすれば, 子の面会交流権を認め,子の権利保障のための法整備義務を定めたものと 解し得る。そして,子は,自ら意思表示ができないのであるから,子の権 利保障のためには,別居親の面会交流を保障する必要があり,子の面会交 流権と別居親の面会交流権は表裏一体の関係にある。 憲法98条2項は,条約の遵守義務を定めており,児童の権利に関する 条約を遵守して面会交流権を保障する立法をすることは憲法上の義務と いえる。 憲法14条1項 「平穏な婚姻関係状態にある父母の下で育つ子」は,父母と日常的に会 う機会があり,少なくとも法的にそれが阻害されている状況にはないが, 「別居あるいは離婚した父母の下で育つ子」については,子と同居してい る親(以下「同居親」という。)が面会交流を拒んだ場合には,別居親と十 分な交流の機会を持つことが困難であり,同居親の意向という子には如何 ともし難い事情によって,別居親と交流する機会が制限されてしまう現状 にあり,父母と日常的に交流することが法的に阻害されている状態にある。 上記の同居親の意向による面会交流の制限を可能にしている法の欠缺状 況は,「平穏な婚姻関係状態にある父母の下で育つ子」と比較して,「別居 あるいは離婚した父母の下で育つ子」が父母と日常的に会う機会を合理的 な理由なく制限するものであり,憲法14条1項に反する。 被告は,そもそも同居親には面会交流が観念し得ない旨反論するが,同 居親が子と直接触れ合って監護養育することは広い意味での面会交流が できている状態とも評価しうるのであって,別居親と子との間についての み面会交
主文(判決文より)
1 原告らの請求をいずれも棄却する。 2 訴訟費用は原告らの負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。