事件の基本情報
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成30(ワ)28604 |
| 分類 | 知的財産 / 商標 |
| 判決種別 | 判決 |
| 当事者 | 原告 一般社団法人情報機器リユース・リサイクル協会 |
この事件の代理人
争点(判決文より)
争点 ⑴ 本件譲渡が原告の理事会の承認又は決議を欠いて無効か否か等(争点1) ⑵ 原告が,理事会の承認又は決議の欠缺を理由に本件譲渡の無効を主張するこ とが信義則に反して許されないか否か(争点2) ⑶ 本件譲渡について原告の代表理事の指示があったか否か(争点3) 4 争点に対する当事者の主張 ⑴ 争点1(本件譲渡が原告の理事会の承認又は決議を欠いて無効か否か等)に ついて (原告の主張) ア 本件商標を原告から被告に譲渡することは,「理事が自己のために一般社 団法人と取引しようとするとき」に該当し,一般社団法人法84条1項2号 及び92条1項により,利益相反取引として原告の理事会の承認が必要であ る。 イ また本件商標は,原告の今後の事業活動にとって極めて有益なものであり, 一般社団法人法90条4項1号の「重要な財産」に該当するから,これを譲 渡するには理事会の決議を要する。 ウ 本件譲渡は原告に無断でされたものであり,また,仮に本件譲渡が成立し たとしても,上記のとおり,原告の理事会の承認又は決議を得ていないから 無効である。 (被告の主張) ア 本件譲渡は,原告の代表理事であったB(以下「B」という。)の指示に 基づいてされたものであり,形式的にみれば原告と被告間の本件商標の移転 であって,オン社と原告間の本件登録前権利の移転とは異なるものの,オン 社の株主が被告のみであり,代表取締役も被告であることに鑑みれば,実質 的には原告からオン社への本件商標の返還である。すなわち,本件譲渡は, Bの指示によって,本件登録前権利に係る譲渡契約が解除され,原状回復義 務の履行としてされたものである。 したがって,本件譲渡は一般社団法人法84条1項2号所定の利益相反取 引に該当しない。 イ Bを除く理事は,本件譲渡時に本件商標が原告の財産となっていることす ら認識していなかったのであるから,そのような本件商標が「重要な財産」 に該当するはずがない。 したがって,本件譲渡は「重要な財産の処分」(一般法人法90条4項1 号)に該当しない。 ⑵ 争点2(原告が,理事会の承認又は決議の欠缺を理由に本件譲渡の無効を主 張することが信義則に反して許されないか否か)について (被告の主張) 原告が,理事会の承認又は決議を欠くことを理由に本件譲渡の無効を主張す ることは,以下に述べるとおり,信義則に反して許されない。 ア 本件商標は,被告が独自に発案して出願したものであり,原告が発案・出 願に関与したことは全くないし,発案・出願に関する理事会決議がされたこ ともない。 イ 本件商標の登録や移転に関する費用は被告が全額負担しており,原告は, これらの費用を全く負担しておらず,かつ費用負担に係る理事会決議も経て いない。 ウ 原告は,本件登録前権利の譲渡を受けたことについても,理事会の承
主文(判決文より)
1 被告は,原告に対し,別紙移転登録目録1「登録商標」記載の商標権について, 同目録2「移転登録」記載の移転登録の抹消登録手続をせよ。 2 訴訟費用は被告の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。