発信者情報開示請求事件

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号平成31(ワ)9347
判決日2020-02-19
分類民事 / 著作
判決種別判決
判決文が挙げた条文著作権法32条1項
当事者被告 KDDI株式会社

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点
⑴ 本件投稿による権利侵害の明白性(争点1)
ア 本件写真の著作物性及び原告の著作権(争点1-1)
イ 著作権(公衆送信権)侵害の成否(争点1-2)
ウ 違法性阻却事由の不存在(適法な引用の成否)(争点1-3)
⑵ 本件発信者情報は本件投稿による侵害に係る発信者情報であるか(争点2)
⑶ 開示を受けるべき正当な理由の有無(争点3)
4 争点に対する当事者の主張
⑴ 争点1(本件投稿による権利侵害の明白性)について
ア 争点1-1(本件写真の著作物性及び原告の著作権)について
【原告の主張】
本件写真1は,撮影方向,構図,シャッタースピード,タイミング,絞り等に工
夫が凝らされ,原告の各部代表者会議(以下「本件会議」という。)で,原告におい
て厳粛とされている師弟の道を語る原告のA名誉会長(以下「A名誉会長」という。)
の様子を捉えて撮影されたもの,本件写真2は,上記同様に工夫が凝らされ,ピア
ノを演奏するA名誉会長とそれを傍らで笑顔で見守る同夫人との仲睦まじい様子を
捉えて撮影されたものであるから,いずれも著作物性がある。
本件写真1は,平成16年10月28日,原告の発意に基づき原告の業務に従事
するB(以下「B」という。)において職務上作成した著作物であり,本件写真2は,
平成9年9月15日,原告の発意に基づき原告の業務に従事するC(以下「C」と
いう。)において職務上作成した著作物であるから,原告の就業規則の定めに照らし,
いずれも原告がその著作権を有する。
【被告の主張】
不知。
イ 争点1-2(著作権(公衆送信権)侵害の成否)について
【原告の主張】
本件記事写真は,A名誉会長の姿勢,表情,服装,背景,撮影アングル等の点で本
件写真と同一であるから本件写真に依拠したものであり,また,本件写真の内容及
び形式を覚知させ,その部分に創作性を看取できるから,本件写真を複製したもの
である。したがって,本件投稿は,本件写真についての原告の公衆送信権を侵害す
る。
【被告の主張】
否認又は争う。本件会議に出席した者が本件記事写真1を撮影した可能性がある。
また,本件写真1のオリジナルデータから複製がされた事態を想定し難いところ,
原告は,本件写真1の公表状況や,本件写真1の複製が可能であることを主張立証
していない。
ウ 争点1-3(違法性阻却事由の不存在(適法な引用の成否))について
【原告の主張】
本件記事1には本件写真1についての論評はなく,本件記事2は本件写真2に触れ
てもいないから,本件写真の掲載はこれらを鑑賞させることに目的がある。また,
本件記事写真1は本件写真1をトリミングして改変したものである。したがって,
本件記事による本件写真の引用は,公正な慣行に合致せず,引用の目的上正当な範
囲内で行われたものでもないから,適法な引用(著作権法3

主文(判決文より)

1 被告は,原告に対し,別紙1発信者情報目録記載の各情報を開示せよ。
2 訴訟費用は被告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。