事件の基本情報
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和1(ワ)14446 |
| 判決日 | 2020-02-20 |
| 分類 | 民事 / 著作 |
| 判決種別 | 判決 |
| 当事者 | 原告 株式会社K.E.G/被告 ソフトバンク株式会社 |
この事件の代理人
争点(判決文より)
争点 (1) 本件各発信者情報が「当該権利の侵害に係る発信者情報」(法4条1項柱 書)に当たるか否か(争点1) (2) 被告が「開示関係役務提供者」に該当するか(争点2) (3) 権利侵害の明白性(争点3) (4) 本件各発信者情報の開示を受けるべき正当な理由の有無(争点4) 3 争点に関する当事者の主張 (1) 争点1(本件各発信者情報が「当該権利の侵害に係る発信者情報」(法4条 1項柱書)に当たるか否か)について [原告の主張] 次のア,イの各点からすれば,本件発信者情報は「当該権利の侵害に係る 発信者情報」に該当する。 ア 「当該権利の侵害に係る発信者情報」は,問題となっている情報を現実 に発信した際に把握される発信者情報に限定されるべきではなく,不法行 為に基づく損害賠償責任等を負う者に関する情報が含まれる。なぜなら, 文理上,情報を現実に発信した際に把握される発信者情報にまで限定して いないし,また,法4条1項の趣旨は,特定電気通信を用いて行われた加 害者不明の権利侵害行為の被害者の当該加害者に対する正当な権利行使 の可能性の確保と,発信者の表現の自由及びプライバシーの確保,これに 伴い役務提供者が契約者に対して有する守秘義務等の間の調整を図る点 にあるところ,上記の解釈を行わない限り,各投稿時の情報を保存しない 本件サイトのようなログイン型SNSにおいては他人の権利を侵害した 者を特定することが不可能となり,被害者の当該加害者に対する正当な権 利行使の可能性が断たれる一方,規範的に見て権利を侵害しているとみな される者,共同不法行為の責任を負うべき者,直接の権利侵害行為を幇助 した者に関する情報を含むとしても,第三者の表現の自由,プライバシー 及び通信の秘密を不当に制限することにはならないからである。 イ 本件各投稿行為をした者と本件アカウントへログインした者は同一人物 である。また,仮に,別人であったとしても,本件アカウントへログイン した者は,本件アカウントの管理運営について密接な関連性があり,本件 各投稿行為をした際の事情を把握していると考えられる以上,規範的に見 て権利を侵害しているとみなされる者,共同不法行為の責任を負うべき者 又は直接の権利侵害行為を幇助した者に当たり,本件各投稿行為について 損害賠償責任等を負う者といえ,本件各発信者情報は,そのような者に係 る情報である以上,「当該権利の侵害に係る発信者情報」に該当する。 [被告の主張] 次のア,イの各点からすれば,本件発信者情報は「当該権利の侵害に係る 発信者情報」に該当しない。 ア 法が,発信者情報の開示請求権を創設した反面,発信者のプライバシー や表現の自由,通信の秘密等に配慮し,その権利行使の要件として権利侵 害の明白性等の厳格な要件を定めた趣旨や,法4条1項の文言に照らすと
主文(判決文より)
1 原告の請求をいずれも棄却する。 2 訴訟費用は原告の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。