損害賠償請求事件

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号平成29(ワ)30571
判決日2020-06-30
分類民事
判決種別判決

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点及び争点に関する当事者の主張
⑴ 被告Y1の不法行為の成否(争点1)
(原告らの主張)
被告Y1は,以下のとおり,ホームページ上に真実に反する表示をして投
資を勧誘したものであるから,原告らに対する不法行為が成立する。
ア 「分散投資」との表示について
被告Y1は,ホームページ上で,投資のメリットとして「分散投資」
をうたっていたところ,一般人は,そのような表示について,信用リス
クが分散されているという意味に理解するのが通常であり,投資した資
金の貸付先がファンドごとに異なっており,あるファンドにおいて信用
リスクが発生したとしても他のファンドにはそのリスクが及ばないよう
に設計されていると信頼するものである。
ところが,実際には,被告Y1は,投資された資金を,被告Y1の1
00%親会社で被告Y6が実質的に支配する被告Y2並びに同社と実質
的に一体の関係にあるグループ会社である被告Y5,被告Y3及び被告
Y4の運転資金に集中的に流用していた。
したがって,「分散投資」との表示は,真実に反するものというべき
である。
原告らは,被告Y1から勧誘を受けて,ファンドの信用リスクが分散
されていると誤信して投資した。
被告Y1は,ファンドの募集ページにおいて,同一の貸付先である被
告Y2について,「関東~東海地区まで,ファミリー物件の開発を手掛
けるハウスメーカー」,「都内を中心に,不動産開発を手掛ける業者」,
「1都3県を中心に,不動産開発を手掛ける業者」,「関東圏,東海圏
に展開する不動産開発を手掛ける業者」,「関東圏に展開する都内の投
資会社」,「都内に本店を置くM&A事業を営む会社」などと,同一の
事業者を指すとは理解できないような表記を意図的に使い分けていた。
また,他のソーシャルレンディング事業者においては,ファンド募集
時に,貸付先が過去の別のファンドと同一である場合には,その旨を表
示しているのに対し,被告Y1は,追加募集,第2次募集などの表示を
せず,かえって,上記のとおり別の事業者であるかのような表記をして
いた。
これらに照らすと,被告Y1は,「分散投資」との表示について,投
資家が信用リスクの分散という意味に誤解するよう,意図的に仕向けた
ことが明らかである。
イ 「事業性資金」との表示について
被告Y1は,ホームページ上で,ファンド出資金の使途を「事業性資
金」と表示していたところ,一般人は,そのような表示について,①フ
ァンドの償還は事業から得られるリターンによって行われ,投資家は当
該事業のリスクを負うというのが匿名組合契約の内容であり,②当該事
業のリスクについては,私募を取り扱う金融商品取引業者である被告Y
1が,貸付先から提供された資料等に基づいて審査判断をしていると理
解するものである。そして,ファンド出資金が当該金融商品

主文(判決文より)

1 被告らは,別紙2請求一覧表の「原告」欄記載の各原告に対し,連帯して,
同表の各原告に係る「請求額」欄記載の各金員及びこれに対する平成29年3
月30日から各支払済みまで年5分の割合による各金員を支払え。
2 訴訟費用は被告らの負担とする。
3 この判決は,仮に執行することができる。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。