事件の基本情報
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成29(ワ)43480 |
| 判決日 | 2020-08-28 |
| 分類 | 民事 |
| 判決種別 | 判決 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点 (1) 被告Aの原告に対するセクハラ行為の有無及び不法行為の成否 ア 原告の主張 被告Aは,原告に対し,監督と選手という濃密な支配従属関係に起因す る強い畏怖心に乗じ,性的意図をもって,次の行為(以下「本件各行為」 20 という。)をし,もって,原告の性的自由及び性的自己決定権を侵害し, かつ,教育現場において性的な不快感を与えられずに研究し教育を受け るという原告の利益を侵害した。 本件各行為があったことは,①被告Aが,平成28年9月3日のG学長 による事実関係の聴取の際にこれを認めたこと,②その後の減給に対して 25 異論を述べていないこと,③本件調査報告書においても本件各行為の一部 の存在が認定されていることからも明らかである。 (ア) 被告Aは,平成28年5月21日午後8時頃,本件大学の施設であ る埼玉県H市所在のグラウンド(以下「Hグラウンド」という。)に併 設されている合宿所(以下「本件合宿所」という。)の監督室に原告を 呼び出し,二人きりの状態で,原告に対し,椅子に座った体勢で自身の 5 両膝を両手でパンパンと軽く叩きながら「ここに座りなさい。」と繰り 返し述べ,原告をして被告Aの膝の上に30分以上腰かけさせた(以下 「本件行為1」という。)。 (イ) 被告Aは,前記(ア)の体勢で,両腕を原告の身体の前方に回し,腹か ら胸の下あたりで交差させて原告の身体を引き寄せるとともに,自身の 10 額を原告の背中に30分以上くっつけた(以下「本件行為2」とい う。)。 (ウ) 原告は,前記(イ)の後,被告Aの膝の上から立ち上がり,監督室にあ る被告Aのベッドに腰かけた。すると,被告Aは,それまで座っていた 椅子から立ち上がり,原告の右隣のベッド上に腰かけた上で,お互いに 15 向き合う体勢になり,原告に対し,「お前と心と心を通わせてやってい きたい。」,「心と心がつながらないとダメ。」などと言って,右手で, 原告の左胸を触った(以下「本件行為3」という。)。 (エ) 被告Aは,前記(ウ)に続けて,原告に対し,「男女の関係は愛だ よ。」,「おれは原告を女性として見ている。」,「原告が私のことを 20 本当に信頼していたら,私が原告に脱げと言ったら,原告は脱げるんだ よ。」,「行動で示せ。」,「原告と私とは赤い糸でつながってい る。」,「家には女房がいるけど,グラウンドにはいない。お前がその 代わりをやれ。」,「好きになってほしい。」などと言った(以下「本 件行為4」という。)。 25 (オ) 被告Aは,前記(エ)の発言をした約20分間のうち二,三分の間,原 告の太ももをジャージの上から触った(以下「本件行為5」という。)。
主文(判決文より)
1 第1事件被告A及び第1事件被告学校法人Bは,第 1事件原告・第2事件原告に対し,連帯して,79万 2440円及びこれに対する平成28年6月17日か 10 ら支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 2 第1事件原告・第2事件原告の第1事件被告A及び 第1事件被告学校法人Bに対するその余の請求並びに 第1事件被告C及び第2事件被告に対する請求をいず れも棄却する。 15 3 訴訟費用は,第1事件原告・第2事件原告に生じた 費用を50分し,その48を第1事件原告・第2事件 原告の負担とし,その1を第1事件被告Aの負担とし, その余を第1事件被告学校法人Bの負担とし,第1事 件被告Aに生じた費用を100分し,その93を第1 20 事件原告・第2事件原告の負担とし,その余を第1事 件被告Aの負担とし,第1事件被告Cに生じた費用を 第1事件原告・第2事件原告の負担とし,第1事件被 告学校法人Bに生じた費用を100分し,その93を 第1事件原告・第2事件原告の負担とし,その余を第 25 1事件被告学校法人Bの負担とし,第2事件被告に生 じた費用を第1事件原告・第2事件原告の負担とする。 4 この判決は,第1項に限り,仮に執行することがで きる。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。