事件の基本情報
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和1(行ウ)239 |
| 判決日 | 2020-11-06 |
| 分類 | 民事 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 会社法423条1項、民法424条、民法519条 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点(1)(本件各債務免除は徴収法39条の「債務の免除」に当たるか。) (被告の主張) ア 本件各債務免除は,民法519条の債務の免除に該当するから,徴収法 39条の「債務の免除」に当たる。 イ 原告の主張について (ア) 原告は,徴収法39条の「債務の免除」に当たるというためには, 実質的に「詐害行為又はこれに準ずる行為」に当たる必要がある旨主張 する。 しかし,同条の文理上,かかる行為に該当することは求められていな いこと,第二次納税義務と詐害行為取消権(国税通則法42条,民法4 24条)とは別個の制度であり(最高裁平成20年(行ヒ)第177号 同21年12月10日第一小法廷判決・民集63巻10号2516頁も, このことを前提としているというべきである。),それぞれ独立した存 在意義を持つことを踏まえれば,原告の上記主張には理由がない。 (イ) 原告は,無償譲渡等の処分とは,①第三者に対し「異常な利益」を 与えるものを指すが,②①に該当するものであっても,実質的にみてそ れが「必要かつ合理的な理由」に基づくものであると認められるときは, 無償譲渡等の処分に該当しないと解すべきであるとした上で,本件各債 務免除がされた経緯によれば,本件各求償債権は実質的に発生しておら ず,本件各債務免除は,原告に対し「異常な利益」を与えるものではな く,実質的にみてそれが「必要かつ合理的な理由」に基づくものである から,徴収法39条の「債務の免除」に当たらない旨主張する。 しかし,原告が主張する「異常な利益」を与えるものとは,当該処分 が財産的・客観的価値の等価交換ではないことをいうと解されるところ, 「債務の免除」は,債権者が債務者に対し一方的意思表示により債務を 無償で消滅させるものであり,財産的・客観的価値の等価交換ではない から,本件各債務免除が原告に対し「異常な利益」を与えるものである ことは明白である。 また,無償譲渡等の処分のうち「無償又は著しく低い額の対価による 譲渡」や「その他第三者に利益を与える処分」については,実質的に滞 納者の行為による無償の経済的価値の移転があったといえるかという観 点から,「必要かつ合理的な理由」の有無が問題となる場合があるとし ても,「債務の免除」は,これらと異なり,その性質上当然に無償の経 済的価値の移転を伴う法律行為であるから,「債務の免除」の該当性の 判断に当たって「必要かつ合理的な理由」の有無が問題となる余地はな い。 この点をおいたとしても,Aらが原告に対し法律上の損害賠償責任(会 社法423条1項)を負っていたとは認められず,本件各債務免除によ り,原告に対する無償の経済的移転があったといえるから,本件各求償 債権が実質的に発生していないとする原告の主張には理由がない。 ウ 以上によれば,本件各債務免除は,徴収法3
主文(判決文より)
1 原告の請求をいずれも棄却する。 2 訴訟費用は原告の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。