事件の基本情報
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成31(ワ)10672等 |
| 判決日 | 2020-11-17 |
| 分類 | 知的財産 / 不正競争 |
| 判決種別 | 判決 |
| 当事者 | 原告 株式会社リリーラッシュ第1事件 |
この事件の代理人
- 井口敦(被告代理人)/第一東京弁護士会
争点(判決文より)
争点 本件施術履歴が「営業秘密」に該当するか(争点1) ア 本件施術履歴が「秘密として管理されている」(以下,この要件を「秘密管 理性」ということがある。)といえるか(争点1-1) イ 本件施術履歴が「有用な技術上又は営業上の情報」(以下,この要件を「有 用性」ということがある。)及び「公然と知られていないもの」(以下,この 要件を「非公知性」ということがある。)であるといえるか(争点1-2) 被告B及び被告Cが,被告Aの営業秘密不正取得行為が介在したことを知っ て,又は重大な過失により知らないで,本件施術履歴を取得,使用等したか(争 点2) 原告の損害額(争点3) 4 争点に対する当事者の主張 本件施術履歴が「秘密として管理されている」といえるか(争点1-1) (原告の主張) 本件施術履歴を含む顧客カルテは,以下の事情に照らせば,秘密管理性があ るといえる。 ア 原告の顧客カルテを閲覧,使用できる者は,原告が開業してから現在に至 るまで,原告の従業員に限定されていた。 イ 原告の顧客カルテは他の情報と明確に区別した上で,バインダーに綴じて 専用の棚に保管しており,そのバインダーの背表紙には「マル秘」のシール を付していた。また,原告では,顧客カルテの廃棄,回収,処分の取扱方法 を制限するなど,原告従業員がそれを営業秘密であると認識できるような措 置を講じていた。さらに,原告代表者と従業員との面談,月に一度の全体ミ ーティング,原告の全従業員が参加している業務連絡用のLINEグループ などを通じて顧客情報管理についての注意喚起を行っていた。 ウ 原告の就業規則では顧客情報を秘密情報と指定し,退職後であってもそれ を外部に持ち出したり漏洩したりすることを禁止している。また,被告Aは, 原告に対して入社時誓約書,注意書・反省文,誓約・確認書を作成しており, それらの書面では顧客情報の持ち出しなどの行為をしないことが約束され ていた。 エ 原告は,顧客情報管理に実効性を持たせるため,責任や役割を明確にし, 店長や副店長と連携した上で,組織として秘密情報管理体制を機能させてい る。 オ 原告は,原告店舗内に防犯カメラを常設し,顧客情報の不正取得や漏洩を 防止している。 カ 上記アないしオの秘密管理措置により,被告Aは顧客カルテを営業秘密で あると認識していた。被告Aは,Dに対し,平成29年12月に「Eってい う私の友達のカルテ,もらえたりしないかな?誰にもバレずに」,「急ぎじゃ ないけど,Fもいい?」というLINEのメッセージを,平成30年1月に 「私に友達のカルテ送ったことだけは内緒でお願いします!」,「それがバレ るかどうかで左右されるっぽい!」というLINEのメッセージを送信して おり,これらは被告Aが上記の認識を有していたことを裏付けるものである。 (被告ら
主文(判決文より)
1 原告の請求をいずれも棄却する。 2 訴訟費用は原告の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。