事件の基本情報
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成30(ワ)37847 |
| 判決日 | 2021-01-21 |
| 分類 | 民事 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 民法415条、民法703条、民法709条 |
この事件の代理人
争点(判決文より)
争点 (1) 原告が本件各作品の共同著作者に当たるか否か(争点1) (2) 被告らの利得又は原告の損害の有無及び額(争点2) (3) 本件制作契約の成否及びその内容(争点3) (4) 利得又は報酬の不払いと相当因果関係を有する損害及びその額(争点4) 3 争点に関する当事者の主張 (1) 原告が本件各作品の共同著作者に当たるか否か(争点1) [原告の主張] 原告は,本件各作品につき,次のとおり創作的関与をしているから,共同著 作者に当たる。 すなわち,原告は,被告Aからの要請に応じて,声優等人材の紹介,ディレ クションでの演技修正,効果音の作成・収録等,及びシーンの追加,台詞の削 除等を通じて作品全体の長さを一定時間内に収めるように工夫する等の編集作 業を行ったほか,スタジオ見学の手配,シナリオの指摘出し・リライト,営業 文書の推敲など多くの事務作業を行っており,かかる原告の作業については, 本件各作品という著作物を制作する上で必要不可欠な創作活動が多く含まれて いる。 [被告らの主張] 原告は,本件各作品につき,創作的関与をしていない。すなわち,声優の紹 介については,原告から紹介を受けた声優は,本件各作品の声優11人中わず か2人にとどまるし,出演の可否は被告Aが演技のテスト音声等を聞いた上で 決定したものである。また,台詞の読み方や表現方法について原告がしていた のは,声優が参考にする程度の単なるアドバイスであり,実際には演技内容を 相談・決定していたのは声優と被告Aであった。さらに,効果音の選択・収録 についても,原告は,被告A作成のシナリオや被告Aの指示に合わせて作業を したにすぎない。加えて,編集作業については,台詞の言い間違いや明らかに 不要な音声については誰が聞いても容易に判断できるものであり,削除自体の 指示は被告Aが指示していたのであるから,原告が,創作性のある活動を行っ ていたものではない。 (2) 被告らの利得又は原告の損害の有無及び額(争点2) [原告の主張] 本件各作品に係る売上額合計は928万円であることが推定されるところ, 原告は,持分2分の1の共有著作権者であることから,この2分の1につき取 得する権限を有している。そこで,被告らが上記売上金の全額を取得している ことにより,上記売上額合計の2分の1である464万円につき利得を得てい るし,同金額につき原告に損害が生じている。 [被告らの主張] 原告の上記主張は争う。なお,被告Bは,同人名義の口座に被告Aの著作物 により発生した売上の一部が振り込まれることがあったにすぎず,利益を管理 してはいない。また,被告Aは,本件各作品の販売による売上金の全額を取得 するわけではなく,売上金のうち,被告Aに送金されるのは,本件各作品のダ ウンロードサイトの運営会社の取り分(売上額の30な
主文(判決文より)
1 原告の請求をいずれも棄却する。 2 訴訟費用は原告の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。