発信者情報開示請求事件

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号令和2(ワ)24110
判決日2021-01-26
分類民事 / 著作
判決種別判決
当事者被告 ビッグローブ株式会社

この事件の代理人

  • 平野敬(原告代理人)/第二東京弁護士会
  • 髙橋利昌(被告代理人)/東京弁護士会

争点(判決文より)

本件の争点は,
①原告が「望まぬ不死の冒険者」という題名の漫画(1巻1話)の一部であ
り,人物,風景,セリフ等が記載された別紙著作物目録記載の各著作物
(以下「本件各著作物」という。)の著作権を有するか。
②侵害情報の流通によって原告の著作権が侵害されたことが明らかといえる
か。
③本件各情報が原告の権利の侵害に係る発信者情報であるか。
④本件各情報が原告の損害賠償請求権の行使のために必要である場合である
か。
である。
⑴ 争点①(原告が本件各著作物の著作権を有するか。)について
(原告の主張)
原告は,「中曽根ハイジ」との名称で活動する漫画家であり,本件各著作
物を含む「望まぬ不死の冒険者」という題名の漫画(1巻1話)を創作した。
したがって,原告は同漫画の一部であり,人物,風景,セリフ等が記載され
た本件各著作物の著作権を有する。
(被告の主張)
不知
⑵ 争点②(侵害情報の流通によって原告の著作権が侵害されたことが明らか
といえるか。)について
(原告の主張)
原告は,本件各著作物を複製することにより作成された電子データがビッ
トトレント上で不特定多数人により共有されていることを知ったことから,
原告代理人をして調査を行ったところ,本件時刻に本件IPアドレスを割り
当てられた特定電気通信設備を特定電気通信の用に供された者が,本件時刻
に本件各著作物の電子データを送信したことが確認された。上記の者は,ビ
ットトレントを使用して上記電子データを自己の端末に複製して保存し他の
端末に対し送信可能な状態に置いていたものであり,これによって原告の著
作権(公衆送信権)が侵害されたことが明らかである。
(被告の主張)
否認する。
ビットトレントの仕組み及び原告代理人による調査の詳細は不明であり,
原告の著作権が侵害されたことが明らかとはいえない。
⑶ 争点③(本件各情報が原告の権利の侵害に係る発信者情報であるか。)に
ついて
(原告の主張)
前記⑵(原告の主張)のとおり,本件時刻に本件IPアドレスを割り当て
られた特定電気通信設備を特定電気通信の用に供された者が,本件時刻に本
件各著作物の電子データをそれぞれ送信したから,本件各情報が原告の権利
の侵害に係る発信者情報であることは明らかである。
(被告の主張)
否認する。
⑷ 争点④(本件各情報が原告の損害賠償請求権の行使のために必要である場
合であるか。)について
(原告の主張)
本件各情報は原告の損害賠償請求権行使のために必要である。
(被告の主張)
否認する。

主文(判決文より)

1 被告は,原告に対し,別紙発信者情報目録記載の各情報を開示せよ。
2 訴訟費用は被告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。