損害賠償等請求事件

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号平成30(ワ)28994
判決日2021-02-18
分類民事 / 著作
判決種別判決
判決文が挙げた条文著作権法114条2項
当事者原告 FightSong株式会社/被告 iGames株式会社

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点
⑴ 原告が本件著作権の共有持分権を有するか(争点1)
⑵ 被告ゲームの制作・配信行為が本件著作権を侵害するか(争点2)
⑶ 原告が本件債権の譲渡を受けたか(争点3)
⑷ 本件著作権の共有持分権及び本件債権の譲渡が信託法10条違反により
無効になるか(争点4)
⑸ 原告の損害の有無及び額(争点5)
3 争点に関する当事者の主張
⑴ 争点1(原告が本件著作権の共有持分権を有するか)について
ア 原告の主張
原告ゲームは,中国法人である北京COM4LOVESの甲を含む従
業員ら(以下「甲ら」という。)が制作したものであるところ,本件著作
権が同社に帰属するか否かは,法人その他使用者と被用者の雇用契約の
準拠法国における著作権法の職務著作に関する規定によることとされて
いる。そして,中国国内における使用者と労働者の労働関係の形成,労
働契約の締結,履行,変更,解除又は終了には,中華人民共和国労働契
約法が適用されるから(同法2条,甲34),北京COM4LOVESに
雇用されている甲らの雇用契約の準拠法は中華人民共和国法であり,職
務著作の規定についても,中華人民共和国著作権法によることとなる。
同法16条1項は,「公民が法人或いはその他の組織にかかる業務上の任
務を遂行するために創作した著作物は職務著作であり」と,同条2項柱
書は,「次に掲げる形態のいずれかの職務著作物については,…著作権に
かかるその他の権利は,法人或いはその他の組織がこれを享有する。」と,
同項1号は,「主として法人或いはその他の組織が物質上の技術的条件を
利用して創作し,かつ法人或いはその他の組織が責任を負う…コンピュ
ーターソフトウェア等の職務著作物」と,同条2号は,「法人又はその他
の組織が著作権を享有することを,法律・行政法規が規定し,又は契約
で定められた職務著作物」と,それぞれ規定している(甲35)。
そして,原告ゲームは,北京COM4LOVESの業務の一環として,
その設備を利用して,従業員である甲らが開発し,同社が責任を負って
いるゲームないしコンピューターソフトウェアであり(甲18,24,
32),同社と甲らとの契約では,雇用期間に作成された著作物の著作権
は,同社に帰属するとされている(甲36・3条)。
したがって,本件著作権は,北京COM4LOVESに帰属した。
北京COM4LOVESは,香港法人である香港COM4LOVES
に対して本件著作権の共有持分権を譲渡し(甲29),さらに,同社は,
原告に対して本件著作権の共有持分権の一部を譲渡した(甲5,33,
37)。
著作権の移転について適用されるべき準拠法については,移転の原因
関係である契約等の債権行為と,目的である著作権という物権類似の支
配関係の変動とを区別し,それぞれの法律関係について別個に準拠法を
決定すべ

主文(判決文より)

1 原告の請求をいずれも棄却する。
2 訴訟費用は原告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。