異議決定取消等請求事件

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号令和2(行ウ)311
判決日2021-02-25
分類知的財産 / 特許
判決種別判決
判決文が挙げた条文憲法14条、憲法31条、特許法19条、特許法113条、特許法120条

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点
⑴ 本件訴えの適法性-特許法120条の8第2項が憲法31条に反し違憲
無効であるといえるか(争点1)
⑵ 本件決定に違法事由があるといえるか(争点2)
ア 本件審判官らが本件補正を認めることなく本件申立ての申立日を令和
元年10月25日と認定したことが憲法31条に反するといえるか(争点
2-1)
イ 本件審判官らが適用した特許法19条が憲法14条に反し違憲であり,
特許法19条に従って本件申立ての申立日を令和元年10月25日と認
定したことが違憲であるといえるか(争点2-2)
3 争点に関する当事者の主張
⑴ 争点1(本件訴えの適法性-特許法120条の8第2項が憲法31条に反
し違憲無効であるといえるか)
ア 原告の主張
特許法120条の8第2項は,本件決定のような特許異議の申立ての却
下決定に対しては,不服を申し立てることができないと規定している。
しかし,原告が,本件補正により本件申立書の表紙を差し替えたことに
より,本件申立書に通信日付印が押印されていなかったという瑕疵は治癒
されたにもかかわらず,それを無視してなされた本件決定に対して,何ら
不服を申し立てることができないというのは,適正手続の観点から,到底
認めることができない。
また,特許法120条の8第2項の趣旨は,特許異議申立人において,
特許異議の申立ての却下決定に対して不服を申し立てることができない
としても,別途特許無効審判によって特許の有効性を争うことができると
いう手続保障がされているため,特許異議の申立ての却下決定に対する不
服の申立てを認める必要がないというところにある。しかし,特許異議の
申立ては,「何人」も行うことができるのに対し,特許無効審判の請求は,
「利害関係人」しか行うことができないのであって,特許異議申立人のう
ち利害関係人に当たらない者については,手続保障が十分でない。また,
特許異議の申立制度は,公益的見地のみならず,私的見地をも踏まえて設
けられた制度であり,公益的見地のみを捉えて特許異議申立人に手続保障
を与える必要がないというのは,法の趣旨を自己に都合の良いように解釈
するものであって,到底認めることができない。
したがって,特許法120条の8第2項は,憲法31条に反し違憲無効
であり,本件訴えは,適法である。

主文(判決文より)

1 本件訴えを却下する。
2 訴訟費用は原告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。