事件の基本情報
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和2(ワ)23327 |
| 判決日 | 2021-02-26 |
| 分類 | 民事 / 著作 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | プロバイダ責任制限法2条3号、著作権法30条 |
| 当事者 | 被告 エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社 |
この事件の代理人
争点(判決文より)
争点 (1) 侵害情報の流通によって原告の権利が侵害されたことが明らかであるか (争点1) (2) 本件発信者情報は「開示関係役務提供者が保有する当該権利の侵害に係る 発信者情報」に該当するか(争点2) (3) 開示を受けるべき正当な理由の有無(争点3) 4 争点に関する当事者の主張 (1) 争点1(侵害情報の流通によって原告の権利が侵害されたことが明らかで あるか)について (原告の主張) ア BitTorrentを利用してファイルを受信(ダウンロード)した 者は,自動的にピアとして登録され,他のユーザーの要求に応じて,当該 ファイルを他の端末に送信(アップロード)する役割をも同時に担うこと となる。 この点,原告代理人が調査した結果,別紙2発信端末目録の「発信時刻」 欄記載の日時に本件共有行為がなされていることが確認された。このよう な調査結果及び上記のようなBitTorrentの仕組みによれば,本 件共有者による本件共有行為は原告の本件著作物に対する著作権(送信可 能化権及び自動公衆送信権)を侵害するものといえる。 イ ファイル共有ソフトウェアにより不特定多数の間で著作物を共有するこ とは,情報解析(著作権法30条の4第2号),引用(同法32条)その他 の著作権制限規定にも該当せず,本件共有行為について違法性阻却事由は 存在しない。 ウ したがって,侵害情報の流通に該当する本件共有行為によって原告の権 利が侵害されたことは明らかである。 (被告の主張) ア 別紙2発信端末目録の「発信時刻」欄記載の日時は,原告代理人による 調査の日時を指すものであって,本件ファイルがBitTorrentの ネットワークに送信(アップロード)ないし受信(ダウンロード)された 日時を指すものとは認められない。 また,本件共有画像を受信(ダウンロード)して,その後送信(アップ ロード)するというBitTorrentの仕組みは不自然であり,この 点について原告が十分に主張立証しているとはいえない。 以上を考え合わせると,上記日時に,本件共有画像が送信(アップロー ド)されたとは認められない。 イ 違法性阻却事由の不存在については争う。 ウ したがって,侵害情報の流通によって原告の権利が侵害されたことが明 らかであるとはいえない。 (2) 争点2(本件発信者情報は「開示関係役務提供者が保有する当該権利の侵 害に係る発信者情報」に該当するか)について
主文(判決文より)
1 被告は,原告に対し,別紙1発信者情報目録記載の各情報を開示せよ。 2 訴訟費用は被告の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。