事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号平成30(ワ)31675
判決日2021-03-25
分類民事
判決種別判決
判決文が挙げた条文会社法423条1項、民法719条

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点
(1) 被告らによる営業秘密の使用又は開示行為の有無(争点1)
(2) 被告Aの任務懈怠の有無(争点2)
(3) 原告の損害(争点3)
(4) 原告と被告会社との間の下請工事契約の有無及びその内容(争点4)
(5) 相当な請負代金額(争点5)
3 争点に関する当事者の主張
(1) 争点1(被告らによる営業秘密の使用又は開示行為の有無)
[原告の主張]
ア 被告Aは,原告の代表取締役在任中に,次のイのとおり,不競法2条1
項7号所定の「営業秘密」に該当する本件見積ソフト等をUSBメモリに
保存する方法で社外に持ち出して,これを利用して,原告の取引先に対し,
以後は原告との取引を行わないよう働きかけたり,現に原告が取引先から
受注している工事等を被告会社に施工させたりするなどの行為を行った
ものであり,被告Aのこれらの行為は,原告に対する図利加害目的に基づ
く行為である。
イ 次に照らせば,本件見積ソフト等は,不競法2条1項7号所定の「営業
秘密」に当たるものである。
すなわち,まず,本件見積ソフト等は,顧客に対する見積書を作成でき,
かつその情報を蓄積できるものであって,有用性が極めて高いものであり,
また非公知のものであった。また,本件見積ソフト等は,原告において,
システム管理に精通した元従業員が中心となって外部業者に委託して製
作させた完全にオリジナルのものであり,社外の人間がこれを利用するこ
とは不可能であり,さらに原告は,本件見積ソフト等を秘密として扱い,
社外にこれを開示する行為等を厳格に禁止していたから,本件見積ソフト
等は,秘密管理性の要件も充足するものであった。
ウ 本件見積ソフト等の「営業秘密」該当性は,本件見積ソフト等が容易に
は外部に持ち出せない仕組みとなっており,また,多額の費用をかけて特
注したものであることからも裏付けられる。
[被告らの主張]
原告の上記主張は争う。
ア 被告Aが,本件見積ソフト等をUSBメモリに保存して社外に持ち出し
たことは認めるが,それは,原告に在職中に受注した工事のうち,既に完
工した工事の精算書を,退職後に見積書という表題で海光電業に送付する
ためにしたものであるにすぎない。被告Aは,本件見積ソフト等を用いて

主文(判決文より)

1 原告の被告Aに対する請求を棄却する。
2(1) 原告の被告会社に対する請求を棄却する。
(2) 被告会社の反訴請求を棄却する。
3 訴訟費用は,第1事件並びに第2事件本訴及び同反訴を通じてこれを20分
し,その1を被告会社の負担とし,その余を原告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。