事件の基本情報
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和2(ワ)23017 |
| 判決日 | 2021-03-30 |
| 分類 | 知的財産 / 不正競争 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 会社法350条、民法709条 |
| 当事者 | 原告 株式会社グラナーク/被告 株式会社イヅミ企画 |
この事件の代理人
- 中村遊(原告代理人)
争点(判決文より)
争点及びこれに関する当事者の主張 ⑴ 被告Aに関する不競法2条1項21号及び4条又は民法709条に基づく 損害賠償責任の成否並びに被告会社に関する不競法2条1項21号及び4条 又は会社法350条に基づく損害賠償責任の成否(争点1) ア 原告の主張 被告Aが被告会社の代表取締役としてその業務の一環として行った本件 記事を投稿する本件行為は,原告が,①「余ったカネ」で「粗末な工事」 を行っている旨の事実,②運営主体や会社所在地を偽り容易に判明しない ように工作するなどの行為をしている旨の事実,③そのため「怪しい業者」 であり業界のイメージを非常に悪くしている旨の事実を告知又は流布する ものである。 しかし,①原告が,実際に建物損害調査事業及びコンサルティング事業 を行うに当たっては,その具体的な業務内容や費用の明細を適切に顧客に 説明した上で,予め業務委託契約を締結しており,「余ったカネ」が存在す る事実や,「粗末な工事」を行った事実は存在しない。また,②原告は,ホ ームページ上に会社概要や会社ホームページのリンク先を記載するととも に,分かりやすい位置に会社名や会社ロゴも掲載している上,事業やサー ビスの内容について具体的かつ詳細に記載しており,運営主体や会社所在 地を偽り容易に判明しないように工作するなどの行為に及んだ事実も存在 しない(甲5,6)。さらに,③原告は,事業開始から現在までの全ての期 間において,法令を遵守し,適正な事業活動を行っており,被告らが指摘 するような「怪しい業者」であるとか,業界のイメージを非常に悪くした などという事実も存在しない。このように,本件記事の摘示事実は,全く の虚偽であり,原告の営業上の信用を害するものであるから,本件行為は, 不競法2条1項21号の不正競争行為及び不法行為に当たる。 したがって,被告Aは,民法709条又は不競法4条に基づき,被告会 社は,会社法350条又は不競法4条に基づき,原告に生じた損害を連帯 して賠償する責任を負う。 イ 被告らの主張 原告の主張は,否認ないし争う。 被告Aは,本件記事において,主観的な心情を吐露したにすぎないし, 原告のみを特定した評価ではなく,業務の行い方や様式を広く指している ものであり,一般社団法人日本損害保険協会が注意喚起している内容と比 較しても特段強い指摘とは判断できない。そのため,本件記事の内容は, 真実であるか虚偽であるかの議論に馴染まないものである。 ⑵ 原告の損害の有無及び額(争点2) ア 原告の主張 原告は,本件行為によって,信用毀損や営業妨害等の被害を受け,営業 上の損害が生じている。 被告会社は,直近2,3年間で約2億円の売上があったとされていると ころ(甲7),これを前提とすれば,1年間の売上は約6666万円となる。 そのうち,リフォーム工事業,建物
主文(判決文より)
1 被告らは,原告に対し,連帯して,55万円及びこれに対する令和2年6月 1日から支払済みまで年3分の割合による金員を支払え。 2 原告のその余の請求をいずれも棄却する。 3 訴訟費用は,これを20分し,その19を原告の負担とし,その余を被告ら の負担とする。 4 この判決は,第1項に限り,仮に執行することができる。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。