事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号令和3(ワ)263
判決日2021-07-20
分類民事
判決種別判決
当事者被告 エキサイト株式会社

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点(1)(本件発信者情報の「権利の侵害に係る発信者情報」該当性)につい
て
前記前提事実のとおり,ツイッターを利用するには,氏名,電話番号又は
電子メールアドレスの登録及びパスワードの設定を行い,アカウントの登録
をする必要があり,また,自己のアカウントで投稿するためには,当該アカ
ウントにログインする必要があることに加え,本件記事2の投稿日時と別紙
ログイン情報目録記載のログイン日時とが近接していること,本件各投稿の
内容が本件アカウントのその他の投稿内容と同様に原告を揶揄する趣旨のも
のであること(甲6ないし8)などの事情を併せ考慮すると,別紙ログイン
情報目録記載のログイン日時に本件IPアドレスを用いて本件アカウントに
ログインした者は,本件アカウントにおいて本件各投稿をした氏名不詳者と
同一であると認めることができ,同認定を覆すに足りる証拠はない。
そうすると,本件IPアドレスから把握される本件発信者情報は,本件各
投稿をした氏名不詳者のものと認められるから,法4条1項にいう「権利の
侵害に係る発信者情報」に該当すると認めるのが相当である。
被告は,侵害情報に係る発信者情報の開示請求に限らず,これと一定のつ
ながりが推認されるにすぎない発信者情報の開示請求を解釈で認めるとすれ
ば,開示対象の範囲が不明確になる旨を主張する。
しかし,法4条1項は,開示対象の範囲について,権利を侵害する行為の
際に使用された発信者情報に限定することなく,「権利の侵害に係る発信者
情報」と規定している上,前記認定説示のとおり,本件IPアドレスから把
握される本件発信者情報は,本件各投稿をした氏名不詳者のものと認めるこ
とができるのであるから,本件発信者情報が氏名不詳者の特定に資する情報
であることは明らかであり,開示対象の範囲が不明確であるとはいえない。
よって,被告の上記主張は採用することができない。
2 争点(2)(被告の開示関係役務提供者該当性)について
前記1で認定説示したとおり,本件IPアドレスを用いて本件アカウントに
ログインした者は,本件各投稿をした氏名不詳者と同一であると認めることが
できるから,本件IPアドレスによる本件アカウントへのログインを媒介した
被告は,法4条1項にいう開示関係役務提供者に該当すると認めるのが相当で
ある。
3 争点(3)(権利侵害の明白性の有無)について
証拠(甲1,2,5(枝番を含む。),6ないし9)及び弁論の全趣旨によれ

主文(判決文より)

1 被告は,原告に対し,別紙発信者情報目録記載の各情報を開示せよ。
2 訴訟費用は被告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。