事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号令和3(ワ)7035
判決日2021-07-20
分類民事
判決種別判決
判決文が挙げた条文プロバイダ責任制限法4条1項
当事者被告 株式会社朝日ネット

この事件の代理人

  • 藤原宏髙(原告代理人)/第二東京弁護士会
  • 福本悟(被告代理人)/東京弁護士会

争点(判決文より)

争点
(1) 本件各ツイートによる原告の権利侵害の明白性
ア 本件写真の著作物性の有無(争点1-1)
イ 送信可能化権の侵害の有無(争点1-2)
ウ 名誉毀損の成否(争点1-3)
エ 名誉感情の侵害の有無(争点1-4)
オ プライバシー及び肖像権侵害の有無(争点1-5)
(2) 発信者情報の開示を受けるべき正当な理由の有無(争点2)
3 争点に対する当事者の主張
(1) 争点1-1(本件写真の著作物性の有無)
〔原告の主張〕
原告は,家で犬がパソコンで仕事をしているような印象を与えるため,犬の目
線の高さ付近から,ディスプレイ,キーボード,デスク,英語のある絵等を背景
にして,ディスプレイに対面している犬を背後から撮影し,本件写真を制作した。
このように,原告は,撮影の方向,構図等を決めて撮影しており,本件写真は,
撮影者である原告の思想及び感情を創作的に表現したものといえ,著作物性が認
められる。
〔被告の主張〕
本件写真は,誰が撮影しても同じように撮影することができ,本件写真に加
工や修正が加えられた形跡もなく,本件写真には著作物性が認められない。
(2) 争点1-2(送信可能化権の侵害の有無)
〔原告の主張〕
本件投稿記事1及び5は,原告が本件写真を投稿したインスタグラムのウェブ
ページを,スクリーンショット機能を用いて複製し,ツイッター上に投稿するも
のである。これにより,本件写真は,ツイッター上のサーバに配置され,誰でも
受信可能な状態に置かれたのであるから,原告の本件写真に係る送信可能化権が
侵害されたことは明らかである。
〔被告の主張〕
そもそも本件写真に原告の著作権は認められず,送信可能化権が侵害されてい
るとはいえない。
(3) 争点1-3(名誉毀損の成否)
〔原告の主張〕
本件各投稿記事に係るアカウント名及び本件各投稿記事中に原告の氏名(ロー
マ字表記のもの)が含まれていること並びに本件各投稿記事(本件投稿記事1を
除く。)に含まれる顔写真(以下「本件顔写真」という。)は全て原告のものであ
ることから,本件各投稿記事は,原告に関するものであることが分かる。また,
本件投稿記事1及び5には,本件顔写真が含まれていないものの,原告と面識の
ある者や原告の勤め先や取引先であれば,勤務している会社,所属部門,取引先,
年齢及び性別によって,本件投稿記事1及び5が原告に関する記事であることが
優に特定される。
そして,本件各投稿記事は,●(省略)●これらの事実は,いずれも強い非難
を浴びる行為であり,原告の社会的評価を低下させるものである。
上記各事実は,いずれも真実ではなく,本件各投稿記事には公益性及び公共性
も存せず,違法性阻却事由はないのであるから,本件各投稿記事につき,原告に
対する名誉毀損が成立することは明らかである。
〔被告の主張〕
本

主文(判決文より)

1 被告は,原告に対し,別紙発信者情報目録記載の各情報を開示せよ。
2 訴訟費用は被告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。