事件の基本情報
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和1(ワ)30126等 |
| 判決日 | 2021-08-10 |
| 分類 | 民事 / 著作 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 民法538条、著作権法65条4項 |
この事件の代理人
争点(判決文より)
争点 本件著作権につき,原告が4分の1の割合による共有持分を有することの確 認を求める請求に確認の利益があるか(争点1) 原告が,現在,著作権法65条4項,64条3項所定の共有著作権の行使の 代表者の地位にあるといえるか(争点2) 不当利得返還請求(争点3) ア Hが本件著作権に係る収益分配に当たり控除できる金員(争点3-1) イ 原告が本件著作権に係る収益分配に当たり控除できる金員(争点3-2) ウ H又は原告の利得額,因果関係のある損失(争点3-3) 4 争点に対する当事者の主張 本件著作権につき,原告が4分の1の割合による共有持分を有することの確 認を求める請求に確認の利益があるか(争点1) (原告の主張) 原告は,本訴提起前にEらと交渉した際,Eらの代理人弁護士から,原告は, Eらの存命中は本件著作権の共有持分を取得することはなく,実質無権利者で あるとの通知を受けた。被告らが本訴において請求を認諾しないことからも, 確認の利益が認められる。 (被告らの主張) 原告及び被告らが本件著作権を各4分の1の割合で共有していることにつ いては当事者間に争いがないので,確認の利益を欠く。 原告が,現在,著作権法65条4項,64条3項所定の共有著作権の行使の 代表者の地位にあるといえるか(争点2) (原告の主張) ア H及びEらは,生前,「遺族会代表Hが相続できぬ状態になった時は,代 表相続人としてAはHの全ての権利を相続する。」との記載を含む「G著作 権に関わる覚え書」と題する書面(甲1。以下「本件覚え書」という。)を作 成した。当時,Hが本件著作権に係る共有著作権の行使の代表者として「遺 族会代表」の名の下,本件著作権の管理を行っていたことに加え,原告が, Hと共に本件著作権の管理に携わっていたこと,原告が大学院で児童文学を 専攻し,学芸員資格を取得して実際に学芸員として勤務するなど管理者とし ての適性を有していたこと,他方でEらが本件著作権を管理することが困難 だったことを考慮すると,上記本件覚え書の記載は,Hの死亡を停止条件と して原告を本件著作権の行使の代表者に選任することを合意する趣旨を含 むものであると解するべきである。このことは,原告が本件著作権を管理す ることに対してEらが異議を述べなかったことからも裏付けられる。 原告は,Hの死後,Eらに対して,本件著作権に係る共有著作権の行使の 代表者として活動していくことを示し,適宜相談もしつつ,実際に代表者と して活動してきたことから,本件合意に係る黙示の受益の意思表示をしたと いえるから,原告は,著作権法65条4項,64条3項所定の共有著作権の 行使の代表者の地位にある。 イ 被告らは,仮に原告がEらとの合意により同地位に就いたとしても,既に 同合意を解除する旨の意思表示がされている旨主張するが,本訴
主文(判決文より)
1 原告と被告らとの間において,別紙著作物目録記載の著作物について,原告が 4分の1の割合による著作権の共有持分を有することを確認する。 2 原告のその余の請求を棄却する。 3 原告は,被告らに対し,各3万9682円を支払え。 4 原告は,被告らに対し,各13万5401円を支払え。 5 被告らのその余の請求をいずれも棄却する。 6 訴訟費用は,本訴,反訴を通じ,これを5分し,その2を原告の負担とし,そ の余を被告らの負担とする。 7 この判決は,第3項及び第4項に限り,仮に執行することができる。
出典
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