損害賠償請求事件

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号令和2(ワ)16256
判決日2021-11-15
分類民事
判決種別判決
判決文が挙げた条文民法709条

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点及び争点に関する当事者の主張
⑴ 本件記事が原告らの名誉ないし信用を毀損するものであるか(争点1)
(原告らの主張)
ア 本件記事のうち,「ある検察幹部は『逃亡の謀議を黙認していたと疑わ
れても仕方がない』と指摘する。」との記載部分(以下「本件発言部分」
という。)は,その余の部分も踏まえると,「原告らが,原告法人の事務
所内においてBとCとの間で本件密出国の謀議が行われることを知りな
がら,あえてこれを行わせた」との事実を摘示するものである(以下
「本件事実摘示」という。)。
仮に,本件記事が,本件事実摘示を行うものではないとしても,本件発
言部分は,第三者の発言の引用という形式で,原告らが本件密出国の謀
議が行われることを黙認した疑いがあるとの意見ないし論評をするもの
であって,単に検察幹部の1人による見方ないし見立てを報じたものに
過ぎないということはできない。
イ 本件記事の一般の読者は,本件事実摘示により,原告らが,犯罪行為で
ある本件密出国に加担しており,原告A及び原告法人所属の弁護士が刑
事司法制度を蔑ろにしているとの印象を抱くから,本件記事は,原告ら
の社会的評価を低下させ,その名誉ないし信用を毀損する。この理は,
本件発言部分が意見ないし論評であると解されるとしても,検察幹部の
1人による見方ないし見立てを報じたものとしても,異ならない。
(被告らの主張)
ア 本件発言部分は,検察幹部の1人が,原告らについて「逃亡の謀議を黙
認していたと疑われてもやむを得ない」との見方ないし見立てをしてい
るという事実を摘示するものにすぎない。そして,被告らは,令和2年
2月1日付け読売新聞朝刊において,かかる見方ないし見立てに対する
原告らの反論をも報じている。そうすると,本件記事は,本件密出国に
関わる捜査側及び被告人・弁護人側の見方ないし見立てをそれぞれ紹介
することにより,国民の関心に応えるものにすぎず,違法行為を構成す
るほどに原告らの社会的評価を低下させるものではない。
イ 仮に,本件発言部分について,検察幹部の1人が見解を示した事実を摘
示するものと捉えるにとどまらず,その内容を問題とするとしても,本
件発言部分は,その直前の「(捜査機関による)捜索では,Cの名刺は見
つかっておらず,(原告法人の)事務所の職員も面会者を確認していなか
った」という事実を前提として,「逃亡の謀議を黙認していたと疑われて
も仕方がない」との意見ないし論評を表明したものであり(以下「本件
意見論評の表明」という。),いずれにせよ本件事実摘示をしたものでは
ない。
⑵ 真実性ないし公正な論評の法理による違法性阻却の成否(争点2)
(被告らの主張)
ア 本件発言部分は,国民の大きな関心を集めたBの逮捕ないし本件密出国
に関する本件記事の一部であって,公共の利害に関

主文(判決文より)

1 原告らの請求をいずれも棄却する。
2 訴訟費用は原告らの負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。