事件の基本情報
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和3(ワ)12091 |
| 判決日 | 2021-11-25 |
| 分類 | 民事 / 著作 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 著作権法2条1項1号、著作権法32条1項 |
| 当事者 | 被告 株式会社NTTドコモ |
この事件の代理人
- 南谷健太(被告代理人)/第二東京弁護士会
争点(判決文より)
争点 (1) 権利侵害が明らかであるか 【原告の主張】 原告投稿記事1は,大阪府の新型コロナ対策について,原告という人物を特定する思想 と感情を創作的に表現したものであって,文芸の範囲に属する言語の著作物である。 原告投稿記事2は,原告のダイエット方法について文章で表現しつつ,本件各写真を掲 載して,原告という人物を特定する思想と感情を創作的に表現したものであって,同文章 部分と本件各写真は,それぞれ文芸と美術の範囲に属する言語と写真の著作物である。 なお,著作者である原告の許可なく原告のツイートのスクリーンショットを使用するこ とは,ツイッター社の規約違反であり,引用の要件である出典(URL)の明示も行われ ていないから,引用の要件を満たさない。 したがって,本件各投稿により,原告投稿記事1及び2に係る原告の著作権が侵害され たことは明らかである。 【被告の主張】 原告投稿記事1及び2は,「思想又は感情を創作的に表現したものであって,文芸,学術, 美術又は音楽の範囲に属するもの」(著作権法2条1項1号)に該当するか疑義がある。 また,本件各投稿は,原告の意見に対する批評のために原告投稿記事1及び2を引用し て行われており,仮に著作物性が認められたとしても,引用(著作権法32条1項)に該 当する可能性がある。 したがって,本件各投稿による原告の権利侵害が明らかであるとはいえない。 (2) 本件発信者情報が「権利の侵害に係る発信者情報」に当たるか 【原告の主張】 ツイッターのアカウントにログインするためにはIDとパスワードが必要であり,ログ インできるのはアカウントを運用している本人だけである。また,本件投稿者は,本件各 投稿をした後も,ツイッター上で原告を批判したり誹謗中傷したりする投稿を繰り返して おり,そのうちの1つは,本件ログインがあった令和3年2月8日午前5時56分に極め て近接した同月7日午後5時32分になされたものである。 したがって,本件ログインを行った者と本件投稿者が同一人物であることは明らかであ る。 なお,ログイン時の通信に係る発信者情報も,侵害情報の発信者の特定に資する情報と して「権利の侵害に係る発信者情報」に当たるから,これに反する被告の主張は失当であ る。 【被告の主張】 ログイン時の通信に係る発信者情報は,権利侵害情報を投稿した通信そのものではない から,「権利の侵害に係る発信者情報」とはいえない。 かかる点を措くとしても,ツイッターのようなログイン型サービスは,当該サービスの 利用のために作成したアカウントにログインし(すなわちログイン情報を送信し),当該ロ グイン状態を前提として投稿を行う仕組みであることからすれば,投稿後のログイン情報 の送信が投稿時と同一人物によってなされたと解する根拠に乏しい。むしろ,本件アカウ ントは
主文(判決文より)
1 被告は,原告に対し,別紙発信者情報目録記載の各情報を開示せよ。 2 訴訟費用は被告の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。