発信者情報開示請求事件

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号令和2(ワ)19617
判決日2021-12-23
分類民事 / 著作
判決種別判決
判決文が挙げた条文プロバイダ責任制限法3条、プロバイダ責任制限法4条1項、特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律4条1項

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点
(1) 権利侵害が明らかであるか(争点1)
【原告の主張】
ア 公衆送信権の侵害について
本件アップロードによって,本件画像は,本件アカウントのプロフィール画像としての
みならず,本件発信者が本件アカウント上に記事を投稿する都度,当該記事の左上部分に
貼付され自動公衆送信されるに至った。本件画像は本件オリジナル画像の複製であるため,
本件アップロードによって本件オリジナル画像の公衆送信権が侵害されたことは明らかで
ある。
イ 同一性保持権の侵害について
本件発信者は,本件オリジナル画像にキャラクターを重ね合わせる等の改変を加えて,
本件オリジナル画像に係る原告の著作者人格権(同一性保持権)を侵害した。
【被告の主張】
ア 公衆送信権の侵害について
本件オリジナル画像は,「原告が,山に登って自然の写真を撮影する活動をしている者で
ある」ということを創作的に表現しているアイコン用の画像であると推察されるところ,
本件画像においては,原告の顔の部分に「うさまる」のイラストが重ねられているのだか
ら,本件オリジナル画像の表現の本質部分が失われるに至っている。
したがって,本件アップロードによって本件オリジナル画像の公衆送信権侵害は成立し
ない。
イ 同一性保持権の侵害について
争う。
(2) 同一性保持権の侵害は「侵害情報の流通によって」生じたものか(争点2)
【原告の主張】
画像データの流通は,「侵害情報の流通によって」生じたものといえる。
【被告の主張】
仮に,改変行為による同一性保持権の侵害が認められるとしても,アカウントの保有者
が改変後の画像をツイッターのサーバにアップロードする行為やアップロードされた改変
後の画像がツイッターのサーバから一般ユーザーに対して配信されることによって同一性
保持権が侵害されるものではないから,同一性保持権は,侵害情報それ自体の流通によっ
て直接権利が侵害されるという関係にない。
したがって,同一性保持権については,「侵害情報の流通によって」権利が侵害されたと
の要件を満たさない。
(3) 発信者の電話番号が開示請求の対象となるか(争点3)
【原告の主張】
ア 本件画像は,現在も,本件アカウントのプロフィールアイコンとして使用されてお
り,これにより,原告の公衆送信権は,時々刻々,侵害されている。また,プロバイダに
プロバイダ責任制限法4条1項に基づく具体的な開示義務が生じるのは,発信者情報開示
請求が行われた時点である。
したがって,本件口頭弁論終結時に有効な本件改正後の省令が適用されるべきであり,
発信者の電話番号は開示請求の対象となる。
イ 仮に,本件改正後の省令が適用されないとしても,発信者の電話番号は,SMSメ
ールアドレスとして,本件改正前の省令3号の「電子メールアドレス」に該当するため,
開示請求の対象とな

主文(判決文より)

1 被告は,原告に対し,別紙発信者情報目録記載の各情報を開示せよ。
2 訴訟費用は被告の負担とする。
3 この判決に対する控訴のための付加期間を30日と定める。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。