損害賠償請求事件

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号平成30(ワ)33181
判決日2021-12-27
分類民事
判決種別判決
判決文が挙げた条文民法709条

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点及びこれに関する当事者の主張
(1)真実性・相当性の抗弁(争点1)
【被告の主張】
ア 意見ないし論評のような表現行為が名誉毀損に該当するとしても,その行為
が公共の利害に関する事実に係り,かつ,その目的が専ら公益を図ることにあった
場合に,当該意見ないし論評の基礎となった事実が重要な部分について真実である
ことの証明があれば,人身攻撃に及ぶなど意見ないし論評としての域を逸脱したも
のでない限り,その表現行為に違法性はなく,仮に,真実であることの証明がない
としても,行為者においてその事実を真実と信ずるについて相当の理由があれば,
故意又は過失が否定される。
本件記事のうち本件各記載は,原告事務所がX氏から依頼された国税当局への
「口利き」を受け入れ,原告がその秘書やCと共に事務所ぐるみで「口利き」の対
価として100万円をX氏に要求し,現実にもこれを受け取ったとの事実(以下
「被告主張の基礎事実」という。)を基礎として,国税当局への「口利き」の対価
として原告側が100万円を受け取ったことは,あっせん利得処罰法違反に当たる
疑いがあるとの法的見解を表明したものである。
そして,以下のとおり,本件雑誌の発行については,公共性及び公益目的が認め
られ,また,被告主張の基礎事実は重要な部分について真実であり,あるいは被告
において真実と信ずるについて相当の理由があるといえ,法的見解については人身
攻撃に及ぶなど意見ないし論評としての域を逸脱したものでない。
イ 公共性及び公益目的
原告は,本件雑誌が発行された当時,内閣府特命担当大臣等を務めていた3期目
の国会議員である。このような地位にある原告が事務所ぐるみで国税当局への「口
利き」の対価として100万円を受け取るというあっせん利得処罰法違反の疑いが
ある行為に及んだとの本件疑惑は,内閣府特命担当大臣等としての重責を担い,か
つ,国民の厳粛な信託を受けて長期間にわたり国会議員を務める人物としての資質
を問われるべき重大な問題である。したがって,原告側が国税当局への「口利き」
の対価として100万円を受け取ったことについて,あっせん利得処罰法違反の疑
いがあることを報じた本件記事は,公共の利害に関する事実に係るものというべき
である。
そして,本件疑惑を報じるために,被告が本件記事の掲載された本件雑誌を発行
することは,公衆の正当な関心に応えることになるとともに,有権者たる国民の知
る権利に奉仕するものであるから,その目的は専ら公益を図ることにあったという
べきである。
ウ 真実性及び相当性
(ア) 被告の契約記者であるDは,平成28年5月,知人から原告に関する情報
を有する原告事務所関係者であるEを紹介され,同年6月2日に取材をする機会を
得た。Dは,Eから,①かつてから知り合いの製造業を営む株式会社F´に

主文(判決文より)

1 原告の請求を棄却する。
2 訴訟費用は原告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。