事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号令和3(ワ)1352
判決日2022-01-20
分類民事 / 著作
判決種別判決
判決文が挙げた条文プロバイダ責任制限法3条、プロバイダ責任制限法4条1項

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点
(1) 権利侵害が明らかであるか(争点1)
【原告の主張】
本件各投稿に添付された各画像は,本件元画像と同一又は僅かに編集された画像である
から,本件各投稿によって本件元画像についての原告の著作権(公衆送信権)が侵害され
たことは明らかである。
【被告の主張】
不知ないし争う。
(2) 発信者の電話番号が開示請求の対象となるか(争点2)
【原告の主張】
ア 本件で適用されるべき省令は,口頭弁論終結時において有効な本件改正後の省令で
あるから,同省令3号によって発信者の電話番号が開示請求の対象となる。
イ 仮に,本件改正後の省令が適用されないとしても,発信者の電話番号は,SMS方
式による電子メールアドレスとして,本件改正前の省令3号の「発信者の電子メールアド
レス」に当たるから,開示請求の対象となる。
【被告の主張】
ア プロバイダ責任制限法に基づく発信者情報開示請求権は,権利侵害情報の記録,入
力という積極的な行為に基づき発生するものであるから,その発生時期は,上記積極的な
行為が行われた時点である。
また,同法に基づく発信者情報開示請求権は,同法によって創設的に定められたもので
あり,電話番号も,本件改正によって新たにその開示請求が認められることとなったもの
である。
そして,本件改正について,経過規定その他省令改正を施行日前の事案に適用する旨の
規定は一切存在せず,本件改正時の議論において,遡及適用の可否が議論された形跡も全
くない。そうである以上,本件改正後の省令を遡及適用することはできないというのが一
般的な法制実務から導かれる当然の帰結である。
実質的にみても,電話番号は,電話番号の保有者に対して通話を発信できる情報であり,
悪用可能性が極めて高い情報であるから,発信者のプライバシーに対する影響は,氏名及
び住所よりも電話番号の方が格段に大きい。そのため,本件改正前の発信者の行為に本件
改正後の省令を適用して電話番号の開示を認めることは,発信者本人にも予測不可能な権
利侵害を加えることになり社会生活の安定性自体を害する。このような観点からも,省令
改正の遡及適用を認めることは不当である。
したがって,発信者の電話番号は開示請求の対象とならない。
イ 省令の立法者である総務省がパブリックコメント回答において公式見解として電話
番号を発信者情報開示請求の対象としないことを明確に述べていること,省令は発信者情
報として開示請求の対象となり得る情報のうち必要最小限の情報のみを限定列挙したもの
であること,平成14年当時,プロバイダ責任制限法3条の2及び公職選挙法142条の
3は存在せず,特定電子メール法2条3号の「電子メールアドレス」に携帯電話番号は含
まれていなかったこと,一般的な語法として「電子メール」及び「電子メールアドレス」
にSMS及び携

主文(判決文より)

1 被告は,原告に対し,別紙発信者情報目録記載の各情報を開示せよ。
2 訴訟費用は被告の負担とする。
3 この判決に対する控訴のための付加期間を30日と定める。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。