事件の基本情報
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和3(ワ)5668 |
| 判決日 | 2022-01-20 |
| 分類 | 民事 / 著作 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 著作権法23条1項 |
この事件の代理人
争点(判決文より)
争点 (1) 本件ログイン時IPアドレス等の「権利の侵害に係る発信者情報」(法4条 1項)該当性(争点1) (2) 発信者情報の開示を受けるべき正当な理由の有無(争点2) 3 争点に対する当事者の主張 (1) 争点1(本件ログイン時IPアドレス等の「権利の侵害に係る発信者情報」 (法4条1項)該当性) 〔原告の主張〕 本件ログイン時IPアドレス等も,本件各投稿を行った発信者の特定に資する情 報であり,法4条1項に基づく開示請求の対象となる。 ア ログイン時のIPアドレス等が「当該権利の侵害に係る発信者情報」(法4条 1項)に該当すること 法4条1項は,特定電気通信による情報の流通には,権利侵害の容易性,高度の 伝ぱ性ゆえの被害の際限なき拡大,加害者特定の困難性等,他の情報流通手段とは 異なる特徴があることを踏まえて,特定電気通信による情報の流通によって権利の 侵害を受けた者が,情報の発信者のプライバシー,表現の自由,通信の秘密に配慮 した厳格な要件の下で,特定電気通信役務提供者に対して発信者情報の開示を請求 することができるとすることにより,加害者の特定を可能にして被害者の権利の救 済を図る旨の規定である。そして,法4条1項は,「権利の侵害に係る発信者情報」 と幅を持たせて規定しており,その趣旨は,特定電気通信設備を用いて現実化した 権利侵害に対しては,侵害者の姿も見えず,発信者情報の開示が認められないと加 害者の絞り込みさえ困難であるという事情に十分に配慮し,侵害情報の送信に限定 せず,発信者の特定に資する情報の開示を認めることにより,損害賠償請求などの 権利救済を十全にする点にあると考えられる。また,被告が提供するツイッターは, その利用に際してアカウントを登録する必要があり,アカウントの登録には,ユー ザIDとパスワードを設定し,ログインの際にはパスワードの入力が求められる。 このように,ツイッターにおいては,パスワードによってログインが厳重に管理・ 保護されており,近時では,通常使うものとは異なるデバイスからログインを使用 すると,登録しているメールアドレスに警告メールが届くなど,セキュリティ対策 もより十全となっている。このように,ツイッターに関していえば,そのセキュリ ティの高さからログインした者が発信者であるという蓋然性が極めて高い状況であ り,特定のアカウントにログインしている以上,当該ログインをした者は,発信者 と同一人物であることが強く推認される。 これらの法4条の趣旨・規定ぶり,被告の提供するサービスの仕組みやセキュリ ティの状況からすれば,ツイッターへのログイン時のIPアドレス及びタイムスタ ンプ(以下「IPアドレス等」という。)は,「当該権利の侵害に係る発信者情報」 に該当する。 イ ログイン時のIPアドレス等が特定電気通信役務提供
主文(判決文より)
1 被告は,原告に対し,別紙発信者情報目録記載の各情報を開示 せよ。 2 訴訟費用は被告の負担とする。 3 この判決に対する控訴のための付加期間を30日と定める。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。