事件の基本情報
| 裁判所 | 大阪高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成25(行コ)202 |
| 判決日 | 2014-06-20 |
| 分類 | 高裁 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 国家賠償法1条1項 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点及び争点に関する当事者の主張 争点及び争点に関する当事者の主張は,次の4及び5で,被告大阪府及び原 告らの当審における補充主張をそれぞれ付加するほかは,原判決「事実及び理 由」中の第2の4及び5(原判決7頁4行目から26頁25行目まで)に記載 のとおりであるから,これを引用する。 ただし,原判決15頁7行目の「支給対象とはならない」の次に「ものでは ない」を加える。 4 被告大阪府の当審における補充主張 (1) 一般疾病医療費は都道府県知事の指定を受けた被爆者一般疾病医療機関 から医療を受けることが原則であること 被爆者援護法18条1項の一般疾病医療費の支給制度に係る法全体の仕組 みをみると,同項本文は,一般疾病医療費を支給する場合として,被爆者一 般疾病医療機関から医療を受けた場合と,被爆者一般疾病医療機関以外の者 から医療を受けた場合に分けた上で,後者の場合については「緊急その他や むを得ない理由により」という限定を付している。そうすると,同法は,一 般疾病医療費の支給について,被爆者が被爆者一般疾病医療機関から医療を 受けた場合を原則としているものである。そして,被爆者一般疾病医療機関 は都道府県知事が指定することとされているのであるから,被爆者援護法1 8条1項は,原則として,我が国の行政権の及ぶ国内の被爆者一般疾病医療 機関から医療を受けた場合を想定しているのであって,在外被爆者が国外の 医療機関で医療を受けた場合を想定しているとはいえない。 すなわち,在外被爆者が国外の医療機関で受ける医療については,常に例 外形態である「被爆者一般疾病医療機関以外の者から医療を受けたとき」と して支給を受けることにならざるを得ない。仮に,在外被爆者であるという ことで,原則として「緊急その他やむを得ない理由」があるというのであれ ば,原則と例外を逆とするもので,被爆者援護法の予定しているところでは ない。 (2) 被爆者援護法には適正性の担保の規定が各種設けられているが,在外被爆 者については適正性の確保の手段がないこと 被爆者援護法は,医療費の支給については,支給の適正性を担保する各種 規定を設けている。これらの各種規定は,いずれも医療提供者側に対する権 限であって,在外被爆者が医療を受ける国外の医療提供者に対して適用する ことは不可能である。そして,現行法には,在外被爆者が国外の医療機関で 医療を受けた場合において適用可能な適正性の確保に関する規定は存在して いない。多額の公費をもって運営される支給制度について,同法が何ら適正 性を担保する手段を設けないということは不自然・不合理であり,同法が適 正性を確保しないままの支給を予定しているとはいえない。 平成12年通知は,被爆者が,国外の医療提供者から医療を受けた場合で あっても,一時的な出国をしている間に
主文(判決文より)
1 被告大阪府及び原告らの本件各控訴をいずれも棄却する。 2 被告大阪府の控訴に係る控訴費用は被告大阪府の,原告らの控訴に係 る控訴費用は原告らの,各負担とする。 第1 控訴の趣旨 1 被告大阪府 (1) 原判決中,被告大阪府敗訴部分を取り消す。 (2) 前項の部分につき,原告らの被告大阪府に対する請求をいずれも棄却す る。 2 原告ら (1) 原判決主文2項を取り消す。 (2) 被告らは,原告らそれぞれに対し,各自110万円及びこれらに対する平 成23年3月22日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 第2 事案の概要 1 事案の骨子及び訴訟の経緯 本件は,広島市に投下された原子爆弾により被爆し,原子爆弾被爆者に対す る援護に関する法律(以下「被爆者援護法」という。)に基づく被爆者健康手 帳の交付を受けた被爆者である原告A,承継前原告B及びC(以下「本件被爆 者ら」という。)が,大韓民国(以下「韓国」という。)に居住し,韓国の医 療機関(病院,診療所及び薬局をいう。以下同じ。)で医療を受けて現実に負 担した医療費について,原告A,承継前原告B,原告D(以下,3名を総称し て「本件申請者ら」という。)が大阪府知事に対し被爆者援護法18条の一般 疾病医療費の支給を申請したところ(以下,これらの申請を「本件各申請」と いう。),大阪府知事によって本件各申請を却下された(以下,これらの却下 処分を「本件各却下処分」という。)ことから,原告らが,①被告大阪府に対 し,本件各却下処分の各取消しを求めるとともに,②被告らに対し,大阪府知 事がした本件各却下処分が国家賠償法上違法である(被告大阪府関係),被告 国の担当者が在外被爆者(被爆者であって国内に居住地及び現在地を有しない ものをいう。被爆者援護法の改正に係る平成20年法律第78号附則(以下「平 成20年改正附則」という。)2条1項参照。以下同じ。)に対して一般疾病 医療費の支給を認めてこなかったこと及び本件各却下処分に先立ち被告大阪府 に在外被爆者からの一般疾病医療費支給申請は却下が相当である旨回答したこ とが違法である(被告国関係)などとして,国家賠償法1条1項に基づき,各 110万円(慰謝料及び弁護士費用の合計額)及びこれらに対する本件各却下 処分の日である平成23年3月22日から支払済みまで民法所定の年5分の割 合による遅延損害金の支払を求める事案である。 原審は,①本件各却下処分の各取消請求を認容し,②被告らに対する国家賠 償請求をいずれも棄却したので,被告大阪府と原告らがそれぞれ,各敗訴部分 を不服として,控訴した。 2 関係法令の定め及び前提事実 本件に関する法令の定め等及び前提事実は,原判決「
出典
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