金融商品取引法違反

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号平成30特(わ)3350
判決日2022-03-03
分類民事

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

本件の争点及び判断の構造等
第1 検察官の主張
検察官は,平成30年12月10日付け起訴状に係る起訴(以下「本起訴」とい
う。)及び平成31年1月11日付け追起訴状に係る起訴(以下「追起訴」という。)
において,被告人Bが,C及びDらと共謀の上,被告会社の業務に関し,平成22
年(2010年)度(被告会社の事業年度は,その年の4月1日から翌年3月31
日までであり,「平成22年度」とは平成22年4月1日から平成23年3月31
日までの事業年度を指す。同年度以降の事業年度についても同様である。なお,平
成22年度を「平成23年3月期」と表記することもあり,関係証拠にも同様の表
記が見られるが,本判決では混乱を避けるため「平成●●年度」との表記で統一す
る。)から平成29年(2017年)度までの各連結会計年度につき,関東財務局
長に対し,Cが被告会社及びその主要な連結子会社から役員(本件においては,取
締役と監査役を前提とする。)の職務執行の対価として受ける報酬等(以下,まと
めて「Cの報酬」という。)について「虚偽の記載」(金融商品取引法(以下「金
商法」という。)197条1項1号)のある有価証券報告書を提出したと主張して
いる(ただし,被告会社は,平成22年(2010年)度については起訴されてい
ない。)。
具体的には,検察官は,Cの報酬の中には,「取締役としての職務執行の対価と
して,支払われる金額は定まっているものの,支払を延期され,いずれ支払われる
ものとして管理されている未払の報酬」(検察官は,このような報酬を「未払報酬」
と呼称し,有価証券報告書において当然開示すべきものとしている(論告1頁)。)
があり,この「未払報酬」を含めた報酬額を有価証券報告書に記載して開示すべき
であったのに,これを記載せずに既払分の報酬額しか開示しなかったことをもって
「虚偽の記載」に当たると主張している(論告93~94頁)。そして,Dは,「裏
報酬」である「未払報酬」の金額の記録及び管理の役割を担い,被告人Bは,「裏
報酬」である「未払報酬」の支払方法(支払名目)の検討及び整備の役割,いわば
「裏報酬のローンダリング」を担っていたもので,被告人Bが検討していた各種の
支払方法等はCの「未払報酬」を支払うためのものであった旨主張している(論告
1頁)。
なお,本判決において「未払報酬」と表記した場合は,検察官が定義づけた上記
の報酬を指すものとする。他方,本判決において「未払の報酬」又は「未払となっ
ている報酬」と表記した場合は,役員の職務執行の対価ではあるが,未だ支払われ
ていない状態の報酬を指すものとする。これは,当該報酬について有価証券報告書
に記載して開示すべきか否かに関わらない広い意味で用いるものであり,検察官主
張の「未払報酬」とは異なるものである。
第2 

主文(判決文より)

被告人A株式会社を罰金2億円に処する。
被告人Bを懲役6月に処する。
被告人Bに対し,この裁判が確定した日から3年間その刑の執行を猶
予する。
本件公訴事実中,平成30年12月10日付け起訴状記載の公訴事実
第1及び第2の1ないし4並びに平成31年1月11日付け追起訴
状記載の公訴事実第1及び第2の各事実について,被告人Bは無罪。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。