事件の基本情報
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和3(ワ)2859 |
| 判決日 | 2022-04-14 |
| 分類 | 知的財産 / 著作 |
| 判決種別 | 判決 |
| 当事者 | 被告 株式会社カービュー |
この事件の代理人
争点(判決文より)
争点に対する当事者の主張 被告が原告写真の複製、公衆送信等の主体であるといえるか(争点1) (原告の主張) 著作権の侵害に利用可能な設備を第三者に利用可能にする者は、当該第三者 による著作権侵害がその者の管理下で行われ、かつ当該著作権侵害から営業上 の利益を得る場合には、当該著作権侵害を直接行うものと同視されるべきであ る。 本件ウェブサイトの利用規約(以下「本件規約」という。)には、被告が事前 に投稿の可否を審査する権限を有すること(本件規約8条1号)が規定されて いる。また、本件規約によれば、ユーザーには投稿した記事の削除権限が規定 されておらず、被告が削除権限を有している(本件規約5条5項)。さらに、被 告は、ユーザーが投稿した記事について著作権を取得することになっている (本件規約5条4項)。これらの事情からすると、被告は、物理的管理能力のみ ならず、法的にも管理権限を有していたといえる。被告が現実にこれらの権限 を行使していなかったことは、義務の懈怠を意味するにすぎず、被告の責任は、 より大きい。 被告は、ユーザーの投稿内容を被告がまとめたり、他の箇所に転載すること があることを認めており、このような行為は、ユーザーの通信の媒介を超えて おり、ユーザーの投稿コンテンツを自己の営業の為に利用する行為である。被 告が投稿記事について著作権を取得することは前記のとおりであり、被告は、 ユーザーによる投稿コンテンツの利用に対して営業上の利益を得ている。 また、本件ウェブサイトは、自動車を購入しようとする者などにオンライン 雑誌ないしオンライン百科として自動車の情報を提供するものであり、その目 的は被告が広告収入を得たり、被告が別途運営している自動車用品のネットオ ークション・フリマアプリへの招客、被告が別途行う「carview!」広告事業の ために運用する「carview!」サイトに本件サイトの会員投稿コンテンツを転載 して利用することにあり、被告は、本件サイトを営利目的で運用している。 以上の事情によれば、被告は、ユーザーによる写真投稿による著作権侵害に ついて管理し、利益を得ていたので、著作権侵害主体としての責任を負う。 氏名表示権侵害についても同様の理由により被告が侵害主体として責任を 負う。 (被告の主張) 原告写真の複製、投稿写真の公衆送信について、ブログサービスにおける複 製、公衆送信の主体は著作物を投稿するユーザーであって、ブログサービスの 運営者ではない。 本件規約には、被告が投稿の可否に関して審査できる権限について記載され ているが、これは、違法掲載を繰り返す特定のユーザーについて、何らかの形 で事前に違法行為が察知でき、これを阻止できる事態が被告に生じた場合の備 えとして規定されているにすぎない。本件ウェブサイトで提供しているブログ サ
主文(判決文より)
1 原告の請求を棄却する。 2 訴訟費用は原告の負担とする。 3 この判決に対する控訴のための付加期間を30日と定める。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。