著作権侵害差止等請求事件

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号令和3(ワ)18876
判決日2022-05-19
分類知的財産 / 著作
判決種別判決
判決文が挙げた条文著作権法112条1項、著作権法114条3項
当事者被告 株式会社251CAREeR

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点に対する当事者の主張
被告が、被告写真の掲載に当たり著作権者から許諾を得ていたか(争点1)
(被告の主張)
被告のウェブ担当者は、被告サイトの構築に当たって権利者からの許諾を受
けたフリー素材のみを用いており、原告写真も、当時、正当な権利者から許諾
されたフリー素材であることを確認して被告サイトに掲載した。
(原告の主張)
被告の主張は否認する。
⑵ 損害(争点2)
(原告の主張)
ア 著作権侵害
被告によって、原告の複製権、公衆送信権が侵害された。著作権法114
条3項所定の損害賠償を算定するに当たっては、文化庁から著作権等管理団
体に指定され、著作権使用料について文化庁の審査を経ている協同組合日本
写真家ユニオン(以下「写真家ユニオン」という。)の使用料規程が利用され
るべきであり、被告による原告写真の利用は、同規程が定める「商用広告目
的」の「トップページ」での利用に該当し、使用期間は3年間を超えるから、
その使用料相当額は、12万円とされるべきである。
イ 著作者人格権侵害の慰謝料
被告は、原告の同意を得ずに原告の氏名(ペンネーム)を著作者として表
示せず、また、写真の左右を切除した。この行為により、被告は、原告の氏
名表示権及び同一性保持権を侵害しており、これに係る慰謝料としては10
万円が相当である。
ウ 弁護士費用
ア、イに係る損害額からすると、弁護士費用相当損害金は4万円が相当で
ある。
(被告の主張)
ア 著作権侵害について
写真家ユニオンは、「職業写真家としての実績を示す写真資料(3年間で
3社5点)」のある「職業写真家」であることが加入資格になっており、相当
高度な実績のあるプロ写真家の団体である。原告は写真家であるとしても第
三者に有償でライセンスしたことすらない無名のアマチュアにすぎないか
ら、写真家ユニオンの使用料に係る規程は適用されるべきではない。当初、
原告は、写真の使用料について「fotoQuote ソフトの料金表に従ってライセ
ンス料を課している」と主張し、その証拠として、請求書や着金の証拠を提
出した。これに対して被告が、それらは原告が請求額を設定した警告文書を
送付し、一部の者が争いを避けるために解決金として金銭を支払ったものを
ライセンス実績と称しているにすぎないと指摘したところ、原告は、争点を
絞るとして上記主張立証から逃げようとした。これからすると、原告がアマ
チュアにすぎないことが明らかである。
日本においては、アマチュア写真家であっても、ピクスタ株式会社が運営
する「PIXTA」を利用すると、画像を提供したクリエイター会員が販売報酬を
得ることができるが、その額は最大サイズであるXLサイズの写真の単品販
売であっても、2310円を上回らない。
さらに、原告写真は、CCライセンスに基づき無償で配布されており

主文(判決文より)

1 被告は、原告に対し、6万円及びこれに対する平成30年2月8日から支払済
みまで年5分の割合による金員を支払え。
2 原告のその余の請求をいずれも棄却する。
3 訴訟費用はこれを5分し、その4を原告の負担とし、その余を被告の負担とす
る。
4 この判決は、第1項に限り、仮に執行することができる。
5 原告のために、この判決に対する控訴のための付加期間を30日と定める。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。