事件の基本情報
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和3刑(わ)46 |
| 判決日 | 2022-05-26 |
| 分類 | 民事 |
| 判決種別 | 判決 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争 点は、Eがいかなる趣旨で本件各供与をしたのかと、被告人が本件各供与の趣旨を どのように認識していたかである。以下、これらについての当裁判所の判断を補足 して説明する。 第1 判示第1の現金200万円の供与(第1供与)について 1 Eが第1供与をした趣旨について 第1供与の態様等 Eは、第1供与をした平成30年11月当時、採卵鶏を飼養して鶏卵を生産し、 これを販売する等の事業を行うAの代表取締役としてその業務全般を統括していた。 さらに、C協会の元理事兼副会長として、あるいは同協会会長Gや同協会理事兼副 会長であるEの長男Hらを通じて、その業務全般を実質的に統括していたほか、D 協議会の代表理事としてその業務全般を統括するなどもしていた。このように、E は、E自身の経営する養鶏事業、養鶏業界を代表する業界団体であるC協会及びD 協議会の各事業を含め、養鶏業界全般に関わる事業の利害に強い関心を有する立場 にあった。 E証言等によれば、そのような立場にあるEが、畜産技術や家畜の衛生といった 養鶏業に関わる事柄を所掌する農水省の事務を統括する農林水産大臣を現に務めて いた被告人に対し、資金移動状況が明確になる銀行振込み等によらずに、200万 円という多額の現金を、他の者の目に付かない二人きりの場面で、多額の現金を渡 す趣旨を明確にすることなく、半ば強引に手渡すという特異な態様で、供与したこ とが認められる。すなわち、第1供与は、農林水産大臣に就任した被告人をもてな すためにD協議会が主催して開かれた「大臣就任お祝いの会」の宴席の最中に行わ れたものであるが、Eにおいて、宴席が行われている場ではなく、あえて、被告人 がトイレに立って宴会場を離れた機会を見計らって、トイレ入り口付近で被告人に 近づき、二人きりの状況で「お祝いです。」などと言いながら、実際には、社会通念 上の祝い金といえる額を遥かに超える200万円もの現金を茶封筒入りのまま被告 人の上着ポケットに一方的にねじ込み、被告人が応答する隙を与えずに立ち去った というものである。 そこで検討するに、Eが第1供与をした趣旨が、純粋な政治献金として専ら被告 人の政治活動を支援することだけにあったのであれば、秘密裡に封筒入り現金を渡 すとか、応答する隙を与えずに渡し切るといった手法をとる必要はないと考えられ る。そうすると、このような現金供与の態様自体が、純粋な政治献金以外の趣旨を 含んでいることを強く示しているといえる。そして、Eは、鶏卵の生産・販売等に 関する事業経営者として、あるいは養鶏業界を代表する立場から、政治家としての 被告人と関わっていたにすぎず、プライベート上のつきあいとして現金を供与する 理由が全くないこと、断る隙を与えずに密かに多額の現金を渡してしまえば、現金 を受け取った者の意思決定や行動に対
主文(判決文より)
被告人を懲役2年6月に処する。 この裁判が確定した日から4年間その刑の執行を猶予する。 被告人から500万円を追徴する。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。