事件の基本情報
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和3(ワ)10569 |
| 判決日 | 2022-06-07 |
| 分類 | 知的財産 / 著作 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 著作権法112条1項 |
| 当事者 | 被告 株式会社アートローグ |
この事件の代理人
- 山本隆司(原告代理人)
争点(判決文より)
争点に対する当事者の主張 原告写真の著作物性(争点1) (原告の主張) 原告は、テーブル上の「1982 Chateau Mouton Rothschild」という名称のワイ ンのボトルと赤ワインが入った1杯のグラスを被写体に選択し、アメリカ合衆 国ウイスコンシン州(以下省略)郊外にあるレストランである「Troquet」 の オークの壁と壁に掛かった絵画を背景にし、白いテーブルクロスの掛かったテ ーブル上の被写体を構図とし、陰が生じないよう全方向から光を当てて、また 焦点を背景の壁に合わせないことによって背景をぼかして落ち着いたレスト ランの雰囲気を醸し出すよう撮影した。原告写真は、原告が撮影日時、撮影時 の天候、撮影場所等を選択し、被写体の選択及び配置、構図並びに撮影方法を 工夫して、シャッターチャンスを捕えて撮影したものであるから、原告の個性 が表現されたものである。したがって、原告写真は写真の著作物に当たる。 (被告の主張) 原告が主張する「テーブル上のワイン」、「ボトルとグラスに入った1杯」「白 いテーブルクロスの掛かったテーブル」といった点は、ワインを撮影する際の 一般的な撮り方である。「オークの壁」、「壁に掛かった絵画」などはたまたまレ ストランの内装がそうであったにすぎない。 プロフェッショナルな写真家なら、自身の作品コンセプトを明確に明示した 上で、画面に写りこんでいる絵画についても、作者名や作品名、また作品コン セプトを踏まえて、なぜそれがそのような位置に入れているかを明確にするは ずであるが、原告にはそのような意図が全く感じられず、創作性は一切感じら れない。 本件記録が送信可能化に当たるといえるか(争点2) (原告の主張) 本件記録は公衆送信に当たる。なお、被告は、平成30年4月、「https://(省 略)」のサイトに noindex タグを設置したと主張する。しかし、原告から依頼を 受けたピクシー・インク社(以下「ピクシー社」という。)は同年12月に被告 写真を発見しているのであり、同時点で被告写真が検索エンジンによって検索 可能であったことは明らかである。 (被告の主張) 被告写真が蔵置された本件URL1及び被告写真のリンクが設置された本 件URL2は、被告が作成するウェブサイトの製作過程での確認などで用いる URLである。また、「https://(省略)」のHTML内には< / meta name=`robots’content =`noindex、follow’>との記載があり、そのウェブページが Google などの検索結果には出ないように対策が施されている(以下「noindex 設定」という。)。被告は、上記ウェブサイトについて、平成30年4月15日 に、noindex 設定が可能になる「All In One SEO Pac
主文(判決文より)
1 被告は、原告に対し、10万円及びこれに対する平成30年5月18日から支 払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 2 原告のその余の請求をいずれも棄却する。 3 訴訟費用はこれを3分し、その2を原告の負担とし、その余を被告の負担とす る。 4 この判決は、1項に限り、仮に執行することができる。 5 原告について、この判決に対する控訴のための付加期間を30日と定める。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。