損害賠償金請求事件

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号令和3(ワ)31909
判決日2022-06-23
分類民事 / 著作
判決種別判決
判決文が挙げた条文民法709条、著作権法114条3項
当事者原告 エス・アンド・ケー株式会社

この事件の代理人

  • 石原 知(被告代理人)/愛知県弁護士会

争点(判決文より)

争点
(1) 本件画像に係る原告の著作権の有無等(争点 1)
(2) 被告の故意又は過失の有無(争点 2)
(3) 原告の損害額(争点 3)
3 当事者の主張
(1) 争点 1(本件画像に係る原告の著作権の有無等)
〔原告の主張〕
原告は、令和元年 9 月頃、株式会社いつも(以下「いつも社」という。)に対し、
本件商品を含む「SCANPAN」ブランドの商品を紹介及び販売するためのウェブサイ
ト(以下「原告ウェブサイト」という。)の制作及びオンライン販売のマーケティン
グ技術に関するコンサルティング業務を委託した(以下「本件委託契約」という。)。
本件委託契約においては、同契約に基づきいつも社が新規に作成した成果物の著作
権は検収完了時に同社から原告に譲渡されることとされている。
その後、いつも社は、原告が提供した商品の写真や説明文等の素材を使用しなが
らウェブサイトのデザインやコンテンツの原案を作成し、原告によるチェック及び
修正要請を受け、令和 2 年 3 月 30 日、原告ウェブサイトのデザインや本件画像を
含む本件商品の詳細を説明する画像等を完成し、同日、本件委託契約に基づき、原
告に対し、本件画像を納品してその著作権を譲渡した。
したがって、原告は、本件画像の著作権を有する。被告による被告ストアへの本
件画像の掲載は、この原告の著作権(複製権)の侵害である。
〔被告の主張〕
フライパンの宣伝であれば誰が作成しても本件画像と似たような構成になるから、
本件画像はありふれた表現であり、創作的な表現ではない。したがって、本件画像
は、著作権法上の保護の対象である「著作物」に該当しない。
仮に本件画像につき著作権が生じたとしても、被告は、記事の著作物である原告
ウェブサイトの一部を切り取り、その中の写真のイメージを用いたものであり、記
事に含まれる創作部分の使用はない。したがって、被告による原告ウェブサイトの
コンテンツの利用があったとしても、著作権侵害はない。
(2) 争点 2(被告の故意又は過失の有無)
〔原告の主張〕
被告は、本件画像を自ら創作したものではなく、原告ウェブサイト又は原告が出
店している電子商取引サイトから複製して被告ストアに掲載した。したがって、被
告による原告の本件画像に係る複製権侵害は、故意により行われたものである。
また、原告は、原告ウェブサイト及び原告が本件商品を販売するために出店して
いる電子商取引サイトにおいて、それらに掲載されている全ての著作物の著作権が
原告に帰属することを第三者に示す警告文(以下「本件警告文」という。)を掲示し
ている。したがって、被告が、本件画像につき何人においても利用が許諾されてい
る素材と誤信することはあり得ない。
〔被告の主張〕
仮に本件画像について原告の著作権が生じていたとしても、被告は、本件

主文(判決文より)

1 被告は、原告に対し、5 万円及びこれに対する令和 3 年 4 月 19
日から支払済みまで年 3%の割合による金員を支払え。
2 原告のその余の請求を棄却する。
3 訴訟費用は、これを 3 分し、その 1 を被告の負担とし、その余
を原告の負担とする。
4 この判決は、第 1 項に限り、仮に執行することができる。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。