事件の基本情報
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和3合(わ)62 |
| 判決日 | 2022-06-29 |
| 分類 | 民事 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点 ⑴ 本件強盗致傷事件(以下「本件犯行」という。)は、その4時間余り前に 敢行された赤坂路上強盗事件によって強奪された8000万円余りの現金を狙って 計画、実行された犯行であり、その公訴事実の要旨は次のとおりである(なお、登 場人物は全て男性であり、当時の年齢を補足した。)。 被告人(26歳)は、乙(21歳)、H(19歳)、T(18歳)、丙(20歳)、 丁(36歳)及び氏名不詳者らと共謀の上、被害者(赤坂路上強盗事件の共犯者。 19歳。)を襲って現金を強取しようと考え、平成31年1月5日午後4時20分 頃から同日午後4時30分頃までの間、埼玉県朝霞市内を走行中の普通乗用自動車 - 1 - (エリシオン)内において、同人に対し、その顔面及び腹部を拳で多数回殴り、そ の腕をつかんで同車外に同人を引きずり下ろし、四つんばいになった同人の顔面を 蹴り上げるなどの暴行を加え、その反抗を抑圧し、同人が所持していた現金約81 00万円を奪い、その際、前記一連の暴行により、加療約4週間を要する鼻骨骨折 等の傷害を負わせた。 ⑵ 役割等を概観すると、エリシオンに乗車して本件犯行に及んだ実行犯は丙、 丁(運転役)、H及びTの4名である。実行犯を本件犯行に勧誘した者は、丙及び 丁については乙、H及びTについては戊(不起訴)である。また、犯行当日、乙は 指示役からの指示を丙及び丁に伝える役割を担い、H及びTも指示役から指示を受 けながら実行した。 (犯行当日の指示系統) 指示役 ⇒ 乙 ⇒ (実行犯)丙及び丁 指示役 ⇒ ⇒ (実行犯)H及びT 争点は、共謀の有無、すなわち、被告人が共犯者らとの間で、本件犯行を共同し て行う意思を通じ合っていたかである。 検察官は、主には、乙証言(自分に指示を出していたのは被告人であり、被告人 も携帯電話で犯行関与者に指示をしていた旨証言)及びH証言(犯行当日、面識の ないAから携帯電話に指示があり、後日会った際、Aが被告人であると分かった旨 証言)により、乙及びTへの指示役は被告人であるから共謀が認められると主張し、 弁護人は、犯行当日、被告人が乙と終始行動を共にしていたことは前提としながら も、被告人は指示役ではなく共謀はしていないので無罪であると主張する。 本件では、弁護人が指摘するとおり、被告人が指示役であったことを示す有力な 客観的な証拠がないため、判断の中核は乙証言及びH証言が信用できるかどうかで ある。 2 乙証言について 供述の変遷について - 2 - 乙は、次の経過を辿って本件犯行について懲役10年の刑が確定し、受刑中の立 場でこの法廷で証言したものである。 ・ 令和2年12月 乙への第1審判決(懲役11年) ・ 令和3年 6月 控訴審の公判期日(乙への被告人質問を実施) ・ 令和3年 8月 乙への控訴審判決(懲役10年に減軽
主文(判決文より)
被告人を懲役10か月に処する。 未決勾留日数中、その刑期に満つるまでの分をその刑に算入する。 本件公訴事実中、強盗致傷の点については、被告人は無罪。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。