一般財団法人認可取消請求控訴事件(原審・大阪地方裁判所平成23年(行ウ)第55号)

事件の基本情報

裁判所大阪高等裁判所
事件番号平成25(行コ)185
判決日2014-09-30
分類高裁
判決種別判決
判決文が挙げた条文行政事件訴訟法9条1項

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点及び当事者の主張は,争点3(定款変更内容基準適合性)について,次
のとおり補足するほかは,原判決「事実及び理由」欄の第2の3(9頁12行目か
ら17頁末行まで)のとおりである。
(控訴人の主張)
(1) 旧民法では設立者の意思が保護されることが原則であったところ,法人の運
営継続の必要性をこれに優先させるとする議論は公益法人関連三法(一般社団・財
団法人法,整備法,公益社団法人及び公益財団法人法の認定等に関する法律(以下
「公益法人認定法」という。))の立法過程においてなされていないから,一般社
団・財団法人法200条を,旧民法と異なり,定款変更における設立者の意思によ
る絶対的拘束を認めず当該法人の運営継続のために必要がある場合には,設立者の
意思に反し,又は当該財団法人の同一性を失わせるような定款変更であっても許容
する趣旨の規定であるとすることはできない。むしろ,同条1項,2項は,設立者
意思の保護のために規定された条項であり,同条3項による目的変更が許容される
のは,設立者の合理的意思に合致する場合に限られると解すべきである。
(2) また,同様に,特例財団法人(整備法40条1項により存続する一般財団法
人)から一般財団法人への移行は義務付けられたものではなく,解散の道を選ぶこ
ともできるから,法人の運営継続の必要性を設立者の意思に優先させて,整備法9
4条を,当該変更を行わなければ移行認可がされず,一般財団法人としての存続が
不可能となるおそれがある場合には,当該財団法人の設立者の意思に反し,又は当
該財団法人の同一性を失わせるような目的等の変更についても許容されると解する
ことはできない。
(3) 控訴人への助成は,旧主務官庁から公益に関する事業と位置付けられていた
から,整備法119条2項1号ハの継続事業のための支出として認定されるため,
控訴人への助成を目的とする公益目的支出計画を立てることには支障はなく,目的
条項の変更を行わなければ移行認可がされないとはいえない。
(4) 残余財産帰属条項の変更によって,法的権利である財団法人清算時の残余財
産分配請求権を奪うことは財産権の侵害となる。
(参加人の主張)
(1) 旧民法でも,公益法人は,公益を実現する目的で法人格を認められた存在で
あり,その財産は,出捐により設立者の手を離れて法人の財産として公の規律に服
し,税制上の優遇処置を受けて維持増大させることができたもので公益的性格を帯
びることからすれば,設立者の意思を合理的に捉えることが妥当であるとされ,行
政実務も,寄附行為の変更申請に対しては変更規定がない場合も含めて柔軟に対応
しており,残余財産帰属条項についても,帰属先を特定団体等に帰属させることは
無効であるとされ,寄附行為を変更してシプレ原則(可及的近似の原則)を導入す
るよう

主文(判決文より)

1 本件控訴を棄却する。
2 控訴費用及び当審における参加費用は控訴人の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。