発信者情報開示請求事件

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号令和4(ワ)14375
判決日2022-09-15
分類民事 / 著作
判決種別判決
判決文が挙げた条文著作権法10条1号
当事者被告 楽天モバイル株式会社

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点
(1) 著作物性の有無(争点 1)
(2) 引用としての適法性(争点 2)
第 3 主たる争点に係る当事者の主張
1 争点 1(著作物性の有無)
【原告の主張】
原告ツイートは、原告が、2 年以上にわたる道の駅に関する活動において国土交
通省や道の駅への取材により得た情報や原告の活動に反対する人々の意見を原告の
言葉で簡潔にまとめた上で、総括的な結論を 140 文字以内という文字数制限の中で
工夫し、自己の思想又は感情を創作的に表現したものであり、文芸の範囲に属する
言語の著作物に当たる。
【被告の主張】
原告ツイートが文芸の範囲に属する言語の著作物に当たるかについては疑義があ
る。文芸とは言語によって表現される芸術の総称であるところ、原告ツイートに記
載された文章の中に芸術性を見いだすことは困難である。
2 争点 2(引用としての適法性)
【被告の主張】
本件ツイートは適法な引用に当たる。理由は次のとおりである。
(1) 本件ツイートは本件投稿者が原告ツイートに対する意見を述べるものであ
るから、本件投稿者の意見を述べた本文部分が主、本件添付画像部分が従の関係に
ある。
(2) 本件添付画像には原告のアカウントと投稿日時が記載されており、これらに
基づき第三者が引用元をたどることは可能である。したがって、原告ツイートの
URL が記載されていなくても、出典元は明記されているといえる。
(3) 本件添付画像の添付は、本件投稿者が原告からブロックされており引用リツ
イートをすることが事実上不可能であったため、原告ツイートを引用して本件投稿
者の言論及び表現の自由に基づく権利を行使するためにやむを得ず必要な行為とし
て行ったものである。
また、スクリーンショットを用いた引用は、引用する文章を表示しつつ自らの意
見を表現する行為である点でリツイート機能を用いた引用と実質的に変わりがなく、
社会的にも許容された行為である。実態としても、ツイッター上では、多くのユー
ザーが日常的にスクリーンショットを用いた引用を多数行っている。
【原告の主張】
本件ツイートは適法な引用に当たらない。理由は次のとおりである。
(1) 原告ツイートは、原告の活動を通じて得た情報や原告の活動に反対する人々
に意見を簡潔にまとめつつ、総括的な結論を文字数制限の中で工夫して創作的に表
現した作品である。他方、本件ツイートは自分の意見を主張するものにすぎず、文
章の量は同等であるとしても、原告ツイートとは質が全く違う。そのため、質の観
点からみて、本件ツイートの本文部分が主であり本件添付画像部分が従であるとい
う関係にあるとはいえない。
(2) 本件添付画像である原告のツイートには原告のアカウント名全体と投稿日
付は記載されていない。また、アカウント名はツイッター上で複数同じものを作成
す

主文(判決文より)

1 原告の請求を棄却する。
2 訴訟費用は原告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。