仮の差止め申立てについてした決定に対する抗告事件

事件の基本情報

裁判所大阪高等裁判所
事件番号平成26(行ス)29
判決日2015-01-07
分類高裁
判決種別決定

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点(1)(本件不利益処分等について,①処分の蓋然性があるか〔行訴法
37条の5第2項,3条7項〕,②償うことのできない損害を避けるため緊
急の必要があるか〔行訴法37条の5第2項〕。)(以下,上記①の要件を
「①の要件」と,②の要件を「②の要件」という。)(原審争点(1),(2))
ア 抗告人の主張
仮の差止めを判断するに当たっては,問題となる各処分ごとに①の要件,
②の要件充足性を検討すべきところ,相手方らの提起した本件仮の差止申
立ては,次のとおり①又は②の要件を充足していない。
なお,②の要件の「償うことのできない損害」とは「重大な損害」(行
訴法37条の4第1項)よりも損害回復の困難さの程度が比較的著しい場
合であって,金銭賠償が不可能な損害のほか,社会通念に照らして金銭賠
償のみによることが著しく不相当と認められる場合をいうと解される。本
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件では,タクシー事業を行うことができなくなることによる損害がこれに
当たる。
(ア) 本件運賃変更命令
本件運賃変更命令については,次のとおり②の要件を充足していない。
a 仮に相手方らが本件運賃変更命令から15日以内に公定幅運賃の範
囲内の運賃変更の届出をしなければ同命令違反となり,その結果,近
畿運輸局長は,相手方らに対して本件自動車等の使用停止処分に向け
た手続を開始することができる。しかし,相手方らが,この時点で本
件運賃変更命令に対する取消訴訟の提起及び執行停止の申立て(以下,
両方を併せて「取消訴訟等の提起」という。)をすることについて,
不可能になるとか,事実上困難になることはない。また,本件不利益
処分等が反復継続的かつ累積加重的に行われるとしても,それぞれの
処分に対して取消訴訟等の提起をすればよい。そして,申立人らが本
件運賃変更命令に反して運賃を収受して刑事罰を受ける可能性があっ
たとしても,そのことは,本件運賃変更命令に対する取消訴訟等の提
起の可否及び困難さの程度とは無関係であって,また,同取消訴訟等
の提起をし,執行停止が認められれば,その段階から届け出た運賃を
収受しても刑事罰を科されることはなくなる。したがって,本件運賃
変更命令については,取消訴訟等の提起をすることによりその執行又
は効力の停止を求める機会があるため,仮の差止めを求める「緊急の
必要」性がない。
b 本件運賃変更命令には,タクシー事業を行うことを規制する効果は
ない。したがって,相手方らのタクシー事業に支障が生じることはな
い。また,仮に相手方らが本件運賃変更命令に反する運賃を収受する
ことによる刑事罰を避けるため,執行停止の申立てが認められるまで
の一定期間,タクシーによる営業を差し控えたとしても,そのような
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短期間の営業回避は,金銭賠償で十分回復可能である。
(イ) 本件自動車等の使

主文(判決文より)

1 本件抗告を棄却する。
2 抗告費用は,抗告人の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。