発信者情報開示請求事件

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号令和3(ワ)29302
判決日2022-12-12
分類民事 / 著作
判決種別判決
判決文が挙げた条文プロバイダ責任制限法2条3号
当事者原告 株式会社WILL/被告 ソフトバンク株式会社

この事件の代理人

  • 戸田泉(原告代理人)/第一東京弁護士会
  • 金子和弘(被告代理人)/東京弁護士会

争点(判決文より)

本件の争点は、権利侵害の明白性及び特定電気通信該当性であり、この点に関
する当事者の主張は、以下のとおりである。
(原告の主張)
1 本件調査の内容
本件調査に当たり、本件検知システムは、まず、トレントクライアント(Bi
tTorrentを利用するための個々のソフトウェア)同士で特定のハッシュ
を共有している他のIPアドレスを探すため、BitTorrentネットワー
ク上のシステムに参加する。そして、本件検知システムは、あるピア(当該ネッ
トワークに参加しているコンピューター。以下同じ。)からダウンロードのリク
エストが送られてくると、当該リクエストの時間、リクエストを行ったピアのI
Pアドレス、リクエストされたハッシュ値、リクエストを行ったピアのノードI
D等をデータベースに記録する。本件調査会社の担当者は、このハッシュ値につ
いて誤検知がないか等を確認した上で、本件調査において監視対象とするハッシ
ュ値を決定した。
BitTorrentは、トラッカーサーバーに接続し、特定のファイルの提
供者のリストを要求すると、要求を受けたトラッカーサーバーが、自身にアクセ
スしている提供者のIPアドレス等が記載されたリストをユーザーに返信する
という仕組みであるところ、本件調査は、この仕組みを利用し、トラッカーサー
バーに接続して本件各動画のファイルの提供者のリストを要求し、要求を受けた
トラッカーサーバーから、自身にアクセスしている提供者のIPアドレス等が記
載されたリストの返信を受けるというものである。そして、本件検知システムに
おいて、実際に当該リストに記録されていた各ユーザーに接続をしたところ、当
該各ユーザーからの応答が確認されており(以下、この応答が確認されたことを
「Handshake」という。)、別紙動画目録⑴及び⑵記載の「発信時刻」
欄記載の各日時は、その応答確認(Handshake)が行われた日時である。
2 権利侵害の明白性
Handshakeが行われたということは、本件発信者らが、BitTor
rentシステムを介して、本件検知システムの要求に応じて、自動的に本件各
動画をダウンロードできる状態にしていたことを示すものであり、Handsh
akeによって、原告の送信可能化権が侵害されたことは明らかである。
3 本件各動画との同一性
本件発信者らは、BitTorrentのネットワーク上にそれぞれアクセス
した上で、ハッシュが付されたファイルをアップロードできる状態にしていた。
そして、本件各動画とこれらのハッシュごとのファイルの動画とを比較すると、
いずれの動画も本件各動画と同一のものであることが確認された。
4 特定電気通信該当性
本件調査において、本件検知システムは実際に本件発信者らに接続をして、本
件発信者らが応答することの確認(Hands

主文(判決文より)

1 被告は、原告に対し、別紙発信者情報目録記載の各情報を開示せよ。
2 訴訟費用は被告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。