事件の基本情報
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和3(ワ)13720 |
| 判決日 | 2023-01-20 |
| 分類 | 知的財産 / 著作 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 民法709条、著作権法80条1項1号、著作権法112条1項、著作権法114条2項 |
| 当事者 | 原告 有限会社ソフトライン |
この事件の代理人
争点(判決文より)
争点 (1) 被告表紙等が原告表紙を「原作のまま…複製」(著作権法80条1項1号) したものであるか(争点1) (2) 被告の故意又は過失(争点2) (3) 損害の発生及びその額(争点3) (4) 差止めの必要性(争点4) 4 争点に関する当事者の主張 (1) 争点1(被告表紙等が原告表紙を「原作のまま…複製」(著作権法80条1 項1号)したものであるか)について (原告の主張) ア 原告表紙と被告表紙等が同一であること (ア) 原告は、Bとの間で、本件出版契約を締結し、同人から原告漫画に係 る出版権の設定を受けたところ、出版権の内容を規定する著作権法80 条1項1号の「複製」とは、同法2条1項15号及び21条の「複製」 と同義と解され、「既存の著作物に依拠し、その内容及び形式を覚知さ せるに足りるものを再製すること」(最高裁昭和50年(オ)第324号 同53年9月7日第一小法廷判決・民集32巻6号1145頁)をいう。 ここにいう「再製」とは、既存の著作物と同一のものを作成することを いうと解されるが、完全に同一である場合のみではなく、多少の修正増 減があっても著作物の同一性は損なわれず、実質的に同一である場合が 含まれる。 (イ) 原告表紙では、その左側の人物(以下「原告人物1」という。)と右 側の人物(以下「原告人物2」という。)が、額が触れるほどの近距離 で見つめ合う描写、原告人物1が、原告人物2の両頬に親指を当て、原 告人物2の耳から下の首部分に人差し指から小指までを置き、原告人物 2の涙を拭う描写、原告人物2が、涙を拭っている原告人物1の親指と 人差し指の間に人差し指及び中指を挟み、原告人物1の親指の付け根の 外側に薬指及び小指を当てる描写、原告人物1が原告人物2を見下ろす 描写がされている。そして、被告表紙等は、これらの各描写において、 原告表紙と一致しており、原告人物1及び2の瞳の大きさや表現も共通 している。 加えて、原告表紙と被告表紙等を重ね合わせると、次のとおり、両者 は実質的に同一の表現であることを確認することができる。すなわち、 原告人物1の顔部分と被告表紙(被告中表紙は、色が塗られていないだ けで、被告表紙と同一である。)の左側の人物(以下「被告人物1」と いう。)の顔部分を重ね合わせたもの(甲10)によれば、原告人物1 と被告人物1とでは、顔、目及び口の各形状が一致している。また、原 告人物1の両手(指)部分と被告人物1の両手(指)部分を重ね合わせ たもの(甲11)によれば、原告人物1と被告人物1とでは、両手(指) 部分の形状が一致している。さらに、原告人物2の左耳部分と被告表紙 の右側の人物(「被告人物2」という。)の左耳部分を重ね合わせたも の(甲12)によれば、原告人物2と被告人物2とでは、左耳の形状が 一致している。 した
主文(判決文より)
1 原告の請求をいずれも棄却する。 2 訴訟費用は原告の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。