事件の基本情報
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和3(ワ)27406 |
| 判決日 | 2023-03-03 |
| 分類 | 民事 / 著作 |
| 判決種別 | 判決 |
| 当事者 | 原告 株式会社WILL/被告 KDDI株式会社 |
この事件の代理人
争点(判決文より)
争点は次のとおりである。 ① 本件各通信による情報の流通によって原告の著作権が侵害されたことが 明らかといえるか。 ② 本件各情報が原告の権利の侵害に係る発信者情報であるか。 ③ 原告に本件各情報の開示を受けるべき正当な理由があるか。 ⑴ 争点①(本件各通信による情報の流通によって原告の著作権が侵害された ことが明らかといえるか。)について (原告の主張) 本件各調査会社は、トラッカーサーバーから、本件ファイルの提供者であ るとされたピアが使用しているものとして本件各IPアドレス、ファイル保 持率等の情報の提供を受け、その後、これらの各ピアに接続して本件各通信 により応答確認を行った。 したがって、本件各IPアドレスを使用していた者は、本件各通信により、 本件各日時に本件各調査会社に応答して、本件ファイルを他の利用者に自動 的に直接送信できるようにしたものであり、仮にそうでないとしても、本件 各日時までに、トラッカーサーバーから他のピアのリストを取得して、他の ピアとの間でファイルの断片を相互に送受信するという一連の流れの中で、 本件ファイルを自己の使用する端末に保存して他の利用者に自動的に直接送 信できるようにしていた。以上から、本件各IPアドレスを使用していた者 が、原告の本件動画の公衆送信権を侵害したことは明らかである。また、本 件各IPアドレスを使用していた者は、本件各日時より前に、トラッカーサ ーバーに本件ファイルの提供者であることを通知し、本件各通信により、本 件各調査会社からの接続に対して応答したから、これらの情報の流通が特定 電気通信に当たる。 (被告の主張) 本件各通信による情報の流通によって原告の著作権が侵害されたことは明 らかとはいえない。 本件調査は信用できない。すなわち、本件各調査会社は、他社の開発した システムを使用しているにすぎないし、電子データを公衆送信した端末のア イ・ピー・アドレス等を特定する専門技術を有するのかも明らかではなく、 本件各調査会社による本件調査において検知されたとする本件各IPアドレ ス及び本件各日時がどのような理由や仕組みで正確であるといえるのかも不 明である。また、本件各調査会社は、「ハンドシェイク」は監視ソフトがフ ァイルを保有していることを発信したのに対してピアが接続してくることを いうと説明するが、その詳細が不明である上、本件各日時について「ファイ ルが送信された日時」であるとか「データベースに記録されたダウンロード 完了日時」であると説明しているのであるから、本件各日時がハンドシェイ クの日時であるということはできない。さらに、本件各調査会社は、検知し 記録したファイル保持率について、本件ファイルの受信又は送信を行ってい るピアのうち「リクエストを送信したピアのファイル保持率」であると説明 して
主文(判決文より)
1 被告は、原告に対し、別紙発信者情報目録記載の各情報を開示せよ。 2 訴訟費用は被告の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。