著作権侵害差止等請求事件

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号令和4(ワ)13979
判決日2023-05-18
分類知的財産 / 著作
判決種別判決
判決文が挙げた条文民法709条、著作権法112条1項
当事者被告 株式会社Bordi

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点
(1) 原告写真の著作物性(争点 1)
(2) 原告写真の著作者及び著作権者・著作者人格権者(争点 2)
(3) 原告写真に係る著作権及び著作者人格権侵害行為の有無(争点 3)
ア 複製権及び翻案権侵害(争点 3-1)
イ 公衆送信権及び送信可能化権侵害(争点 3-2)
ウ 同一性保持権侵害(争点 3-3)
エ 氏名表示権侵害(争点 3-4)
(4) 被告の故意又は過失の有無(争点 4)
(5) 原告の損害額(争点 5)
4 争点に対する当事者の主張
(1) 争点 1(原告写真の著作物性)
〔原告の主張〕
原告は、ファッション商品の販売を目的とし、自らをモデルとして撮影したり、
第三者をモデルとして撮影したり、商品自体を撮影したりして、原告写真を創作し
た。自らがモデルとなる場合は、自撮りによる方法、三脚を利用する方法又は第三
者に指示する方法で、iPhone 又は一眼レフカメラを使って撮影しているところ、原
告は、商品がより良く見えるように、撮影場所、ポージング、構図、服のコーディ
ネート、カメラの角度、カメラの位置等を工夫して撮影している。第三者をして原
告自身を撮影させる際にも、これらの事項を全て原告自らが決め、第三者に指示し
て撮影させている。第三者を撮影する際(例えば原告写真 247~253、265 等)にも、
原告は、自らこれらの事項を工夫して撮影している。物を撮影する場合も同様であ
る。
したがって、原告写真はいずれもありふれたものとはいえず、原告の思想・感情
が創作的に表現されているものであるから、著作物である。
〔被告の主張〕
原告写真は、以下のとおり、いずれも創作性が認められず、著作物とはいえない。
ア 原告写真 43、108、110、115、328 について
これらの写真は、商品と思われるものが単体で撮影されたものであって、「身に着
ける」、「コーディネートする」という要素が含まれない。また、原告の撮影方法と
同様の撮影方法により撮られた写真は数多く存在する。しかも、原告写真 328 につ
いては、背景も単なる白色であって、何ら創意工夫が認められない。
イ 原告写真 16、18、20、23、44、64、67、77、84、99、106、111、157、184、
189、198、264、266、282、283、312、314、318、324~326 について
(ア) これらの写真は、商品と思われるものを着用しているものの、そこで衣服と
して写されているのは同商品 1 つのみであって、少なくともコーディネートをする
という要素を含むものとはいえない。また、被写体の撮影方法も、商品を着た被写
体を正面から撮影するというありふれたものであって、創意工夫が認められない。
加えて、原告の撮影方法と同様の撮影方法で撮られた写真は数多く存在する。

主文(判決文より)

1 被告は、別紙被告写真目録記載の各写真を複製し、自動公衆送信し又は送
信可能化してはならない。
2 被告は、原告に対し、237万6000円及びこれに対する令和4年7月24日から
支払済みまで年3%の割合による金員を支払え。
3 原告のその余の請求を棄却する。
4 訴訟費用はこれを6分し、その1を被告の負担とし、その余を原告の負担と
する。
5 この判決は、第2項に限り、仮に執行することができる。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。