訓令取消請求事件

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号令和3(行ウ)302
判決日2023-05-25
分類民事
判決種別判決
判決文が挙げた条文憲法21条、行政事件訴訟法3条2項、行政事件訴訟法4条

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点 (本件定立行為の処分性の有無)について
(原告の主張)
ア 本件訓令の性質、法的効果等
本件訓令の施行前は、自弁物品訓令の別表9に色鉛筆等が掲げられて
おり、死刑確定者がこれらにつき使用を希望する場合には様式に従って
購入の申請希望を提出し、その許可を受けて色鉛筆等の自弁使用をする
ことが可能であったから、死刑確定者には色鉛筆等の自弁使用を期待し
得る法的地位があった。
刑事収容施設法41条2項及び刑事施設規則16条4項において、刑
事施設の長には、受刑者以外の被収容者に対して「法務大臣が定める品
名」以外の物品の自弁を許可する裁量はないものとされているところ、
本件訓令によって色鉛筆等が「法務大臣が定める品名」から除外された
ことにより、受刑者以外の被収容者が色鉛筆等を自弁使用する権利を失
うことが確定した。そして、本件訓令の定立に続く別の処分は予定され
ていない。
以上のとおり、本件訓令は、受刑者以外の被収容者という限定された
者に対し、色鉛筆等を自弁使用することを期待し得る法的地位を奪う効
果を生じさせたものである。
自弁物品訓令12条2項に基づく許可は、刑事収容施設法41条2項
に基づく許可ではなく、刑事施設の長が、矯正局長の認可を受けた上で、
自弁物品訓令の別表9に掲げられた品名以外の物品の自弁使用を同項の
枠外で恩恵的に認めるものにすぎないから、色鉛筆等の自弁使用につい
て、自弁物品訓令12条2項に基づく許可の可能性があるという理由で
本件定立行為の処分性が否定されることにはならない。
すなわち、刑事収容施設法41条2項及び刑事施設規則16条は、受
刑者以外の被収容者による自弁又は摂取を「許すものとする」場面につ
いて規定しているところ、同条はその対象となる物品について「法務大
臣が定める品名のものに限る」と明確に定めているから、同条が法務大
臣に与えた権限は「鉛筆」等の「品名」を定めることであって、法が規
定していない新たな主体(矯正局長)に対し、個別具体的な事情から使
用させることが特に必要と認められる場合に「認可」を与えることを授
権する権限を導き出すことはできない。したがって、自弁物品訓令12
条2項は、原則的に自弁使用を許すものとする類型を定めた刑事収容施
設法41条2項及び刑事施設規則16条に基づく許可について定めたも

主文(判決文より)

1 本件訴えをいずれも却下する。
2 訴訟費用は原告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。