発信者情報開示請求事件

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号令和5(ワ)70012
判決日2023-06-09
分類民事 / 著作
判決種別判決
判決文が挙げた条文著作権法2条3項、著作権法21条

この事件の代理人

  • 田中 圭祐(原告代理人)/東京弁護士会
  • 中島徹(被告代理人)/第一東京弁護士会
  • 小原丈佳(被告代理人)/第一東京弁護士会

争点(判決文より)

争点
(1) 本件各投稿により原告の権利が侵害されたことが明らかであるか(争点1)
(2) 原告が本件発信者情報の開示を受けるべき正当な理由を有するか(争点2)
4 当事者の主張
(1) 争点1(本件各投稿により原告の権利が侵害されたことが明らかであるか)
について
(原告の主張)
ア 著作権侵害について
(ア) 本件原動画は、原告が、より刺激的な内容でファンを楽しませること
を目的として表現し、原告自身がカメラの画素数、配置、被写体の角度、
衣装、コンセプト等を考えて撮影したものである。
また、本件原動画は、「視覚的又は視聴覚的効果を生じさせる方法で表
現され、かつ、物に固定」(著作権法2条3項)されているものである。
したがって、本件原動画は、映画の著作物であって、原告は、本件原
動画の著作者である。
(イ) 本件各氏名不詳者が、本件各投稿により、本件原動画の一部を抜粋し
て作成した本件各投稿動画をツイッターに投稿したことは、被告が管理
するサーバー上に本件原動画を有形的に再製するものであるから、本件
原動画に係る原告の複製権(著作権法21条)を侵害する。
また、本件各投稿は、公衆によって直接受信されることを目的として、
無線又は有線電気通信の送信を行うもののうち、公衆からの求めに応じ
て自動的に行うものであるから、自動公衆送信に該当し(同法2条1項
7号の2、同項9号の4)、本件原動画に係る原告の公衆送信権(同法2
3条1項)を侵害する。
(ウ) 原告は、本件各氏名不詳者に対し、本件原動画の利用を許諾していな
い。また、本件各投稿は、報道、批評、研究などの引用の目的上「正当
な範囲内」での利用ではないから、当該投稿について引用による利用
(同法32条1項)の規定は適用されない。
このほか、本件各投稿に関し、著作権侵害に係る違法性阻却事由に該
当する事実は存在しない。
(エ) したがって、本件各投稿によって、本件原動画に係る原告の著作権
(複製権及び公衆送信権)が侵害されたことは明らかである。
イ プライバシー権侵害について
(ア) 本件各投稿動画には、「Twitter:D」との表示がされているところ、
「D」は、原告がツイッターに開設したアカウントのユーザー名であるか
ら、本件各投稿が原告に関する投稿であることは明らかである。
(イ) プライバシー権侵害は、公表された事実が、①私生活上の事実又は私
生活上の事実らしく受け取られるおそれのある事柄であること(私事性)、
②一般人の感受性を基準にして当該私人の立場に立った場合公開を欲し
ないであろうと認められる事柄であること(秘匿性)及び③一般の人々
に未だ知られていない事柄であること(非公知性)という要件を充足す
る場合に成立すると解される。
本件各投稿動画には、原告の乳頭が映っているところ、当該部位は、

主文(判決文より)

1 被告は、原告に対し、別紙発信者情報目録記載の各情報を開示せよ。
2 訴訟費用は、被告の負担とする。
3 この判決に対する控訴のための付加期間を30日と定める。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。