事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号令和4(ワ)70085
判決日2023-06-15
分類民事 / 著作
判決種別判決

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点は、(1)当裁判所の管轄権の有無及び(2)権利侵害の明白性で
あり、これに関する当事者の主張は次のとおりである。
(1) 当裁判所の管轄権の有無
(被告の主張)
被告は米国デラウェア州法に基づいて設立された会社であり、その主たる
事務所は米国カリフォルニア州メンロ・パークにある。
したがって、本件訴訟につき、当裁判所は管轄権を有しない。
(原告の主張)
被告は、インスタに係るサービスを提供、管理、運営しているところ、同
サービスは日本に居住する利用者にも提供されていることから、被告は「日
本において事業を行う者」(民訴法 3 条の 3 第 5 号)に該当する。
また、本件訴訟は、インスタに係るサービス利用者の発信者情報の開示を
被告に求めるものであり、被告の「日本における業務に関するもの」(同号)
に該当する。
さらに、被告は日本国内に主たる事務所又は営業所を有しておらず、日本
における代表者その他の主たる業務担当者も存在しないから、「管轄裁判所
が定まらないとき」(同法 10 条の 2)に該当する。
したがって、当裁判所は、本件訴訟につき管轄権を有する(民訴規則 6 条
の 2)。
20 (2) 権利侵害の明白性
(原告の主張)
本件各著作物は、いずれも原告が創意工夫して撮影した写真であり、著作
物性が認められ、その著作権は原告に帰属する。
本件各著作物と氏名不詳者による侵害物との対比は別紙著作物対比表のと
おりである。氏名不詳者による侵害物は、いずれも本件各著作物である写真
をそのまま流用したものであり、いわゆるデッドコピーとして、原告の複製
権を侵害することは明らかである。
また、氏名不詳者は複製物を被告がインターネット上で提供、管理、運営
するインスタに投稿しており、原告の公衆送信権を侵害することも明らかで
ある。
(被告の主張)
不知又は争う。
第 3 当裁判所の判断
1 争点 1(当裁判所の管轄権の有無)について
(1) 被告は、米国デラウェア州法に基づいて設立された会社であり、その主た
る事業所は米国カリフォルニア州メンロ・パークにある。しかし、被告は、
日本に居住している利用者に対しても同社が管理及び運営しているインス
タに係るサービスを提供しており(前提事実(1)、弁論の全趣旨)、「日本にお
いて事業を行う者」(民訴法 3 条の 3 第 5 号)に該当するものといえる。
また、本件訴訟は、原告が、インスタに係るサービスの日本での利用に関
し、被告に対して提起した発信者情報開示請求訴訟である(前提事実(1)、(2))。
したがって、本件訴訟は、被告の「日本における業務に関する」訴えといえ
る(民訴法 3 条の 3 第 5 号)。
以上より、本件訴訟につき、日本の裁判所に管轄権があるものと認められ
る。
20 (2) 被告は、日本国内に事務

主文(判決文より)

1 被告は、原告に対し、別紙発信者情報目録記載の各情報を開示せよ。
2 訴訟費用は被告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。