保安林解除処分義務付等請求控訴事件

事件の基本情報

裁判所大阪高等裁判所
事件番号平成27(行コ)67
判決日2016-01-29
分類高裁
判決種別判決

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点及び争点に関する当事者の主張は,後記
3で当審における控訴人の主張,同4で当審における被控訴人の主張を各付加
するほかは,原判決「事実及び理由」中第2の1ないし4(2頁20行目から
24頁18行目まで)記載のとおりであるから,これを引用する。ただし,原
判決5頁24行目の「Dの○バス停」を「D(現在は,F。以下,便宜上「D」
という。)の○バス停」,19頁19・20行目の「国道3007号」を「国道
307号」,7頁13行目の「行政不服審査法29条」を「平成26年法律第
68号による改正前の行政不服審査法29条」と各改める。
3 当審における控訴人の主張
本件保安林は,法26条1項に基づく保安林の指定解除について定められた
審査基準である「保安林及び保安施設地区の指定,解除等の取扱いについて」
(昭和45年6月2日付け45林野治第921号林野庁長官通知。以下「取扱
通知」という。)の第2の1に定められた基準(原判決別紙3の第3。以下,
これを「本件解除基準」という。)のいずれにも該当せず,したがって,法2
6条1項に規定する「指定の理由が消滅したとき」の要件を充足しない。
(1) 本件解除基準2号の非該当
- 2 -
本件保安林は,以下のとおり,本件解除基準2号(自然現象等により保安
林が破壊され,かつ,森林に復旧することが著しく困難と認められるとき)
に該当するとはいえない。
ア 本件保安林の破壊は「自然現象等」によるものではないこと
(ア) 「自然現象等」による保安林の破壊には,違法開発等による人為的な
保安林の破壊は含まれないこと
違法開発等のように,人為的に保安林が破壊された場合は,水源の涵
養,災害の防備,生活環境の保全・形成といった法25条1項各号所定
の公共の目的を達成する必要があることには何ら変化がなく,むしろ,
それまで保安林に指定されていた森林が人為的に破壊され,喪失等した
ことによって,上記公共の目的を達成する必要がより増大していること
が通常である。このように,土砂等の流出のおそれ等の自然的な条件に
は変化がなく,人為的に保安林が破壊された場合について,保安林の指
定を維持する理由がなくなったとは到底解されない。
したがって,本件解除基準2号にいう「自然現象等」による保安林の
破壊には,違法開発等による人為的な保安林の破壊は含まれないと解す
べきである。
(イ) 本件保安林の破壊は「自然現象等」によるものではないこと
本件保安林土地は,昭和48年から昭和56年までの間の違法開発に
よって土砂が採取され,当時生育されていた植物や埋土種子は,土砂の
搬出とともに本件保安林土地から外部へと持ち出された(以下「本件違
法開発」という。)。このような,本件違法開発によって破壊された本件
保安林は,本件解除基準2号に該当しない。
本件保安林は,

主文(判決文より)

1 原判決を取り消す。
2 本件訴えのうち,農林水産大臣に対し,原判決別紙1物件目録
記載の各土地に係る保安林の指定を解除することを求める部分
を却下する。
3 被控訴人のその余の請求を棄却する。
4 訴訟費用は,第1,2審とも被控訴人の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。