発信者情報開示請求事件

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号令和4(ワ)19646
判決日2023-06-23
分類民事 / 著作
判決種別判決
判決文が挙げた条文プロバイダ責任制限法2条1号、著作権法2条1項9号
当事者原告 株式会社グルーヴ・ラボ/被告 ソフトバンク株式会社

この事件の代理人

  • 杉山央(原告代理人)/札幌弁護士会
  • 五十嵐敦(被告代理人)/東京弁護士会

争点(判決文より)

争点
特定電気通信による情報の流通によって原告の権利が侵害されたことが明
らかであるか(争点1)
原告が本件各発信者情報の開示を受けるべき正当な理由を有するか(争点
2)
4 争点に関する当事者の主張
争点1(特定電気通信による情報の流通によって原告の権利が侵害された
ことが明らかであるか)について
(原告の主張)
ア 本件各氏名不詳者により本件各動画が送信可能化されたこと
ビットトレントネットワークを形成するピアは、共有されているファイ
ルの送信を受けるのと同時に、公衆たる他の利用者が管理するピアに対し、
当該ファイルを送信し得る状態となる。すなわち、ビットトレントネット
ワークを形成しているピアは、他のピアからファイルの送信を受けている
間、自動公衆送信装置として機能し、その記録媒体は公衆送信用記録媒体
となる。そして、他のピアからファイルの送信を受けることは、自動公衆
送信装置への情報の入力に当たるとともに、公衆送信用記録媒体への情報
の記録に当たる。
このビットトレントの仕組みに照らせば、本件調査会社による調査の際、
本件ソフトウェアの実行画面に表示されたピアにおいて、本件各動画が送
信可能化されていることは明らかである。
したがって、本件調査会社がスクリーンショットにより記録した日時及
びIPアドレス、すなわち別紙発信者情報目録記載の日時及びIPアドレ
スにより特定される本件各氏名不詳者の管理するピアが、ビットトレント
ネットワークを介して本件各ファイルの送信を受けることは、本件各氏名
不詳者が本件各動画を送信可能化する行為(著作権法2条1項9号の5イ)
と評価できる。
イ 本件各氏名不詳者により本件各動画が自動公衆送信されたこと
ビットトレントネットワークを形成しているピアは、他のピアから共有
されるファイルの送信を受けるのと同時に、公衆たる他の利用者が管理し
ているピアからの求めに応じて自動的にファイルを送信する。
このビットトレントの仕組みに照らせば、本件調査会社による調査の際、
本件ソフトウェアの実行画面に表示されたピアが、本件各動画を自動公衆
送信していることは明らかである。
したがって、本件調査会社がスクリーンショットにより記録した日時及
びIPアドレス、すなわち別紙発信者情報目録記載の日時及びIPアドレ
スにより特定される本件各氏名不詳者の管理するピアが、①他の利用者が
管理するピアからの求めに応じて、当該ピアに対して本件各ファイルを自
動的に送信したこと、②本件調査会社が管理するピアからの求めに応じて、
当該ピアに対して本件各ファイルを自動的に送信したことは、いずれも本
件各氏名不詳者が本件各動画を自動公衆送信する行為(著作権法2条1項
9号の4)と評価できる。
ウ 本件各氏名不詳者による本件各動画の送信可能化や自動公衆送信に係る

主文(判決文より)

1 被告は、原告に対し、別紙発信者情報目録記載の各情報を開示せよ。
2 訴訟費用は被告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。