事件の基本情報
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和4(ワ)25601 |
| 判決日 | 2023-06-30 |
| 分類 | 民事 / 著作 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 著作権法2条1項1号、著作権法2条1項9号 |
| 当事者 | 被告 KDDI株式会社 |
この事件の代理人
争点(判決文より)
争点 本件投稿により原告の権利が侵害されたことが明らかであるか(争点1) 原告が本件発信者情報の開示を受けるべき正当な理由を有するか(争点2) 本件各ログインに係る送信は侵害情報の送信と相当の関連性を有するもの か(争点3) 4 当事者の主張 争点1(本件投稿により原告の権利が侵害されたことが明らかであるか) について (原告の主張) ア 本件原告文章の著作物性 原告は、令和3年に公開された映画「クレヨンしんちゃん 謎メキ!花 の天カス学園」(以下「本件映画」という。)を参考にして、本件原告文章 を作成した。具体的には、本件原告文章のうち、キャラクター名、舞台設 定、「エリートポイント」との概念及び呼称、本件原告文章の末尾の台詞は、 本件映画を参考にしている。また、一部の台詞は、TVアニメ「クレヨン しんちゃん」をオマージュしたものである。 本件映画では、登場人物は5歳児で、舞台として生徒会室が登場せず、 全年齢向けの映画作品であることから性描写は存在しない。これに対し、 本件原告文章において、登場人物を中学生にしていること、舞台が生徒会 室であること、登場人物が性行為を行っているとの設定や性行為の具体的 内容のほか、個々の文章表現は全て原告が創作したものである。すなわち、 本件原告文章は、本件映画のストーリー等を単に組み合わせるなどしたも のではなく、作者である原告の考えや気持ちを具体的に表現しつつ、登場 人物の振る舞いや感情の形容の仕方、叙述方法及び全体的な記述の順序・ 構成などにおいて、原告の個性が発揮されている。 したがって、本件原告文章は、原告の「思想又は感情を創作的に表現し た」「言語の著作物」(著作権法2条1項1号、10条1項1号)に当たる。 イ 本件原告文章に係る原告の著作権が侵害されたことは明らかであること (ア) 本件原告文章の冒頭部分(別紙原告文章目録の1枚目8行目から21 行目。以下同じ。)と本件投稿文章の冒頭部分(別紙投稿文章目録の1枚 目4行目から16行目まで。以下同じ。)及び本件原告文章の末尾部分 (別紙原告文章目録の6枚目18行目から7枚目7行目まで。以下同じ。) と本件投稿文章の末尾部分(別紙投稿文章目録の5枚目16行目から6 枚目6行目。以下同じ。)のみを対比しても、その記述内容及び順序にお いて共通する部分があり、かつ、これらの共通部分における登場人物の 心情の形容の仕方や叙述方法に原告の個性ないし独自性が表れており、 表現上の創作性がある。このように、本件投稿文章は、本件原告文章の 表現上の本質的な特徴が維持されており、これに接する者が本件原告文 章の表現上の本質的な特徴を直接感得することができるものである。 また、本件原告文章と本件投稿文章との間に、上記のような共通部分 があることからすると、本件投稿文章は、本件原告
主文(判決文より)
1 被告は、原告に対し、別紙発信者情報目録2記載の各情報を開示せよ。 2 訴訟費用は被告の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。