行政文書不開示決定処分取消請求控訴事件

事件の基本情報

裁判所大阪高等裁判所
事件番号平成25(行コ)2
判決日2016-02-24
分類行政
判決種別判決

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点及び当事者の主張
これらは,後記3のとおり1審原告の控訴に関する主張及び後記4のとおり
1審被告の控訴に関する主張を加えるほかは,原判決「事実及び理由」中第2
の2ないし4(2頁20行目から34頁25行目まで)に記載のとおりである
から,これを引用する。
3 1審原告の控訴に関する主張
(1審原告の主張)
⑴ 情報公開法5条6号,3号の適用について
ア 情報公開法5条6号について
同号の「支障」の程度は,名目的なものでは足りず,実質的なものであ
ることが必要であり,「おそれ」の程度も,単なる確率的な可能性ではな
く,法的保護に値する蓋然性が要求される。
したがって,開示された情報を基にして,さらに第三者による不正工作
を介在させたうえ,これによって生じるかもしれないという漠とした抽象
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的な可能性があるにすぎない事情が想定,仮定されることをもって,同号
に該当するとはいえない。このような場合も同号に該当するものとする解
釈は,抽象的な不安感により,上記の「おそれ」を,抽象的・派生的事態
にまで無制限・連鎖的に拡大させることになり,不開示事由を5条各号の
場合に制限する情報公開法の趣旨に反するものである。
イ 情報公開法5条3号について
同号の「害される」,「損なわれる」,「不利益」,「おそれ」につい
ても,上記アと同様であり,かつ,その判断に際し,行政機関の長に裁量
権を認めるのは相当ではなく,行政機関側が上記事情の具体的存在を主張
立証する必要があるというべきである。
⑵ 原判決で不開示とされた本件対象文書について
ア 領収書等について
調査情報対策費及び活動関係費のうち,会合,贈答品及び支払関係費用
等としての支出は,情報提供者やそれに準ずる者に直接支出するものでは
なく,間接的な類型(以下「間接支払類型」という。)であり,この場合
については,すべて開示したとしても,内閣の事務又は事業の適正な遂行
に支障を及ぼす具体的な「おそれ」は生じ得ない。また,会合に利用する
業者や振込みに利用する金融機関などが,不正工作により簡単に顧客の情
報を漏洩することなど考えられない。
特に,以下の領収書等については,上記の「おそれ」は,およそ存在し
ない。
(ア) 公共交通機関以外の交通費(タクシー,ハイヤー等)の領収書等
交通事業者は,利用代金が報償費として支払われているのかどうかを
把握しておらず,特に,タクシーの場合,領収書に宛名のない印字され
たレシートが添付されていることもあるが,この場合には,報償費によ
る支払であること自体を把握することができない。そうすると,報償費
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による役務提供の際,どのような人物が乗車し,どのような話がされて
いたのかを特定しようがないから,これらが特定されることにより,内
閣の事務又は事業の適正な遂行に支障

主文(判決文より)

1 1審被告の控訴に基づき,原判決を次のとおり変更する。
2 内閣官房内閣総務官が平成21年12月14日付けで1審原告に対し
てした行政文書の不開示決定(閣総会第422号)のうち,同年9月1日
から同月16日までの内閣官房報償費の支出に関する次の⑴ないし⑶の
行政文書を不開示とした部分を取り消す。
⑴ 政策推進費受払簿
⑵ 出納管理簿のうち,調査情報対策費及び活動関係費に係る部分を除い
たもの
⑶ 報償費支払明細書
3 1審原告のその余の請求を棄却する。
4 1審原告の控訴を棄却する。
5 訴訟費用は,第1,2審を通じこれを2分し,その1を1審原告の負担
とし,その余を1審被告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。