事件の基本情報
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和4(ワ)20994 |
| 判決日 | 2023-08-21 |
| 分類 | 民事 / 著作 |
| 判決種別 | 判決 |
| 当事者 | 原告 株式会社グルーヴ・ラボ/被告 ビッグローブ株式会社 |
この事件の代理人
争点(判決文より)
争点は権利侵害の明白性であり、これに関する当事者の主張は以 下のとおりである。 (原告の主張) (1) 権利侵害の明白性 本件調査会社は、本件調査に際し、ビットトレントの開発会社によって管 理されている本件クライアントソフトを使用した。本件クライアントソフト は、ダウンロードするファイルを検索し、ビットトレントを使用しているピ アの情報を表示する機能を有している。そのため、本件クライアントソフト を利用することにより、ピースのダウンロード及びアップロードを行ってい るピアの IP アドレスを解明することが可能となる。 本件調査会社は、調査対象となる本件動画のファイルをインターネット上 で検索してトレントファイルをダウンロードし、本件クライアントソフトを 起動し、上記トレントファイルから本件クライアントソフト上で対象となる データのダウンロードを開始した。これにより、本件動画のピースを保有す るピア(以下「本件発信者」という。)が接続している IP アドレス、接続日 時等が特定された。 このような本件調査の結果により、本件発信者は、ビットトレントを通じ て自己が取得した本件動画のファイルの一部(ピース)をアップロード可能 な状態に置くことにより、これとビットトレントを利用する他のユーザ(ピ ア)がアップロード可能な状態に置いたその余のファイル(ピース)とをダ ウンロードすることによって本件発信者以外のユーザが本件動画の完全なフ ァイルをダウンロードすることを可能とさせており、本件動画を送信可能化 したといえる。 したがって、本件発信者の行為により原告の本件動画に係る著作権(送信 可能化権)が侵害されたことは明らかである。 (2) 本件 IP アドレス等の特定の正確性について 本件 IP アドレス等の特定の正確性に問題はない。 すなわち、本件ソフトウェアは、ビットトレントを管理する会社が管理す るソフトウェアであり、かつ、ビットトレントを簡易に使用させるためのも のであるから、その信用性は高い。本件調査会社は、これを機械的に利用し て IP アドレスを特定しており、その特定にあたって恣意性が介在する余地は ない。実際に本件調査会社が検証したところ、IP アドレスが変更されること は稀のようである。しかも、本件調査会社の調査員は、視認しながら調査を 行っており、IP アドレスが変更された場合には、ポート番号が不明になるた め別途作業をし直すことになる。その意味で、調査結果として提出されたも のに関しては、IP アドレスの変更はなかったものである。 また、IP アドレスの取得に際しては、本件調査会社は、本件クライアント ソフトを起動しているパソコンの時刻とそれを遠隔で操作しているパソコン の時刻を本件調査会社の作業担当者が見比べた上で、一致していることを確 認してか
主文(判決文より)
1 被告は、原告に対し、別紙発信者情報目録記載の各情報を開示せよ。 2 訴訟費用は被告の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。