殺人,死体遺棄,詐欺,窃盗被告事件

事件の基本情報

裁判所大阪高等裁判所
事件番号平成27(う)1190
判決日2016-05-26
分類高裁
判決種別判決

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点の整理が行われ,本件
殺人については,被告人ごとに争点がまとめられ,Aの関係では,犯行の態様は争
点として掲げられず,殺意の有無,共謀の有無,共犯関係の解消の有無,中止未遂
の成否,正当防衛(過剰防衛)の成否が争点とされ,Bの関係では,実行行為,殺
意及び共謀の有無が争点とされた。
ⅱ 原審の公判手続において,検察官,A及びBは,それぞれ,公判前整理手続
における主張と同旨の主張をし,A及びBは,それぞれ,自己の主張に沿う供述を
した。
そして,原審における論告,弁論においても,検察官,弁護人らは同様の主張を
繰り返した。その際,検察官は,「Aは,捜査段階から一貫して,「Bが被害者の
首を絞め始める前,被害者は,ハアハアと荒い息をして苦しそうにしていた」と供
述しており,Bが本気で被害者の首を絞めて殺したとしか考えられない」と主張し
た。一方,Aの弁護人は,「現場で首を絞めたのはB被告人」というAの公判供述
や,Aから「オレはとどめはさしていない」と聞いたという知人の公判供述を指摘
し,「Bの単独犯行であり共謀はなかった」と述べた。なお,Aの弁護人は,その
際,Bの公判供述の信用性については特に言及していない。
以上のとおり,原審において,Aが被害者の首を絞めた後,Bが被害者の首
を絞めて死亡させたという基本的な事実関係については,検察官とBとの間では争
いがあったものの,検察官とAとの間では,争いがなかった。
原判決は,【争点に対する判断】の項で,三者の主張を整理すると,「被告人の
死亡の直接の原因となった首絞め行為を行ったのはA,Bのどちらであるか」も争
点に含まれると判示しているが,主観的併合が行われたときであっても,各被告人
に対する訴訟法律関係は被告人ごとに別個に成立しているのだから,Aは,Bの主
張に対して反論しなければならない立場にはない。
確かに,Bの弁護人の主張に沿うBの原審公判供述は,Aとの関係でも証拠とな
っており,かつ,その内容はAの主張と食い違うものであるから,AはBの上記供
述の信用性を争うことはできた。しかし,Aが被害者の首を絞めた後にBが被害者
の首を絞めて死亡させたという事実関係は,訴因に明示され,検察官もそれを強く
主張していたのだから,原審裁判所が事実の合一確定のため本件を併合審理してい
たとしても,Aとしては,原審裁判所が,訴因や検察官の主張と異なる認定をしよ
うとする場合は,訴因変更手続がとられるはずであり,原審裁判所が,訴因変更手
続も経ないまま,訴因や検察官の主張と異なる認定をするはずがないと期待したと
しても何ら不当ではない。
そして,本件記録を精査しても,原審裁判所が,検察官に訴因変更を促したり,
Aに対する被告人質問の機会に,同被告人にその供述の信用性に疑いを抱いている
旨の発言をするなどして,最終的な

主文(判決文より)

原判決中被告人Aに関する部分を破棄する。
本件を和歌山地方裁判所に差し戻す。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。