事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号令和5(ワ)70216
判決日2023-12-04
分類民事 / 著作
判決種別判決
判決文が挙げた条文著作権法15条1項、著作権法16条、著作権法29条1項
当事者原告 株式会社グルーヴ・ラボ/被告 株式会社NTTドコモ

この事件の代理人

  • 杉山央(原告代理人)/札幌弁護士会
  • 横山経通(被告代理人)/第二東京弁護士会

争点(判決文より)

争点は権利侵害の明白性であり、これに関する当事者の主張は以
下のとおりである。
(原告の主張)
(1) 権利侵害の明白性
本件調査会社は、本件調査に際し、ビットトレントの開発会社によって管
理されている本件クライアントソフトを使用した。本件クライアントソフト
は、ダウンロードするファイルを検索し、ビットトレントを使用しているピ
アの情報を表示する機能を有している。そのため、本件クライアントソフト
を利用することにより、ピースのダウンロード及びアップロードを行ってい
るピアの IP アドレスを解明することが可能となる。
本件調査会社は、調査対象となる本件各動画のファイルをインターネット
上で検索してトレントファイルをダウンロードし、本件クライアントソフト
を起動し、上記トレントファイルから本件クライアントソフト上で対象とな
るデータのダウンロードを開始した。これにより、本件各動画のピースを保
有するピア(以下「本件各発信者」という。)が接続している IP アドレス、
接続日時等が特定された。
このような本件調査の結果により、本件各発信者は、ビットトレントを通
じて自己が取得した本件各動画のファイルの一部(ピース)をアップロード
可能な状態に置くことにより、これとビットトレントを利用する他のユーザ
(ピア)がアップロード可能な状態に置いたその余のファイル(ピース)と
をダウンロードすることによって本件各発信者以外のユーザが本件各動画の
完全なファイルをダウンロードすることを可能とさせており、本件各動画を
自動公衆送信したといえる。
したがって、本件各発信者の行為により原告の本件各動画に係る著作権(公
衆送信権)が侵害されたことは明らかである。
(2) 本件 IP アドレス等の特定の正確性について
本件ソフトウェアは、ビットトレントを管理する会社が管理するソフトウ
ェアであり、かつ、ビットトレントを簡易に使用させるためのものであるか
ら、その信用性は高い。本件調査会社は、これを機械的に利用して IP アドレ
スを特定しており、その特定にあたって恣意性が介在する余地はない。
また、本件調査の際のスクリーンショットの右上に表示されている時刻は、
秒単位で時刻を表示するアプリ(以下「本件アプリ」という。)を利用して、
PC 端末から定期的に取得した時刻を自動的に表示したものである。したが
って、本件調査において表示された時刻は正確なものである。
(被告の主張)
否認ないし争う。
ビットトレントを介して該当作品をダウンロード又はアップロードしている
者の IP アドレス及びファイルの名称を本件クライアントソフトにより検知す
る具体的な方法等に関する客観的証拠はない。
また、本件調査会社が撮影したとするスクリーンショットには日付等が写っ
ているものの、その日付等の正確性を担

主文(判決文より)

1 被告は、原告に対し、別紙発信者情報目録記載の各情報を開示せよ。
2 訴訟費用は被告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。