事件の基本情報
| 裁判所 | 大阪高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成27(ラ)547 |
| 判決日 | 2016-06-28 |
| 分類 | 高裁 |
| 判決種別 | 決定 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点 (1) 仲裁人による利益相反事由の開示義務違反を理由とする仲裁法44条1項 6号又は8号の取消事由の有無(争点1) (2) 2006年覚書に関する本件仲裁判断の内容及びそれに至る手続につき, 仲裁法44条1項4号,6号又は8号の取消事由の有無(争点2) (3) 2002年PSAが継続的供給契約に該当しないとした本件仲裁判断の内 容につき,仲裁法44条1項8号の取消事由の有無(争点3) 3 当事者の主張 (1) 争点1(開示義務違反による取消事由の有無) (抗告人らの主張) 本件仲裁廷の長であるEは,N法律事務所のシンガポール・オフィスに所 属する弁護士であるところ,同じくNのサンフランシスコ・オフィスに所属 する弁護士Oが,相手方Cの完全兄弟会社であるPを被告とする,米国カリ フォルニア州におけるクラスアクション訴訟(以下「本件クラスアクション」 という。この訴訟では,相手方CとPの共通の親会社であるMも共同被告と されていた。)においてPの訴訟代理人を務めていたにもかかわらず,Eは, その事実をJCAA及び本件仲裁の当事者に開示しなかった。本件クラスア クションは,その帰趨によっては,Pが極めて高額の損害賠償義務を負うお それがあり,ひいては,相手方Cを含むM・グループ全体に影響を及ぼし得 る重大な訴訟であった。このような訴訟において依頼者と代理人の関係にあ るという事実は,Eが所属する法律事務所であるNと相手方らの関係会社で あるPとの間に重要な商業上の関係があることを意味するから,仲裁人の公 正性又は独立性に疑いを生じさせるおそれのある事実として,Eが仲裁人へ の就任依頼を受けた際又は本件仲裁の手続中に開示されなければならないも のである。ところが,Eは,上記事実を開示せずに,本件仲裁において仲裁 人に選任され,その職務を行ったのであるから,仲裁法18条3項及び4項 並びに本件仲裁規則28条2項から4項までの開示義務に違反したというべ きである(以下「本件開示義務違反」という。)。 本件開示義務違反は,仲裁手続の中立及び公正を手続的に担保するために 必要な手続に違反したものであり,重大な違法事由に該当する。特に,抗告 人らは,本件仲裁において仲裁廷の管轄権を争っていたために仲裁人を選任 することができず,他方,相手方らは,本件仲裁規則26条1項に基づき, 仲裁人を選任していたのであるから,仲裁廷の構成が相手方らに有利に傾く 素地があり,そのような仲裁廷の長を選任するに当たっては,利益相反事由 の有無について細心の注意を払うべきであった。 以上によれば,本件開示義務違反は,仲裁廷の構成又は仲裁手続が日本の
主文(判決文より)
1 原決定を取り消す。 2 抗告人A及び同B並びに相手方C及び同D間における一般社団法人日本商事 仲裁協会大阪11-02号仲裁事件につき,仲裁人E,同F及び同Gが平成2 6年8月11日にした原決定別紙1仲裁判断主文記載の仲裁判断を取り消す。 3 手続費用は,原審及び当審とも相手方らの負担とする。
出典
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